英語でMANGAオタクは"Geek"or"Nerd"?【英会話レッスン】

35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者。「その英語力でよく来たね(笑)」と日本人含め各国人からお叱りを受けつつ、覚えたフレーズの数々。下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。「人のEnglishを笑うな」第28回!


日本語が意外と浸透しているのは○○のおかげ!?

トルコ人の18歳の青年が、英語のクラスに新しくやって来ました。早速、クラスの中心的存在であるブラジル人のおじさんが声をかけます。「君はだいぶ若そうだね、僕は君の2.5倍は生きているかな」。突然の年齢マウントに、青年は私の方をみて、完璧な日本語で言いました。

「おっさん」

意外にも日本語を知っている人が、実はロンドンには多くいます。

それはなんといっても、マンガやアニメの影響が大きく、私はこれまで何度も「一度MANGAについて日本人と語り合いたかった」と各国のマンガまたはアニメオタクの方々に言われたことがあります(ちなみに「マンガ」は、英語では“Cartoon”とか“Comic Book”と言いますが、"日本のComic Book”に限ってそのままMangaと呼びます)。

実際にその青年も「MANGAや日本のアニメを数百作見てきているから、少しは日本語がわかるんだ」とのことでした。彼は毎日『スター・ウォーズ』のTシャツを着て、いつも楽しそうに一人でクスクス笑っています。なんというか日本で思い描く”オタク”のイメージそのものです。またこれまで私に声をかけてきた人たちも、髪が肩までのびたワンレンの男性とか、いつもパンパンのリュックサックを背負っている人などで、「ああ、世界のどこでも“オタク”と呼ばれている人たちの性質は一緒なんだ」と感心しました。ちなみに彼らはたいてい心優しく勉強熱心で、日本文化にも造詣が深いので、とても親しみやすい人たちです。

そんな「オタクの人たち」のことを、英語では

Geek(ギーク)とかNerd(ナード)と呼びます。

“Geek”は主にコンピューターに詳しい人のことを言うようで、コンピューターの部品などを買いに「昔の秋葉原」に来ていたような人のことを指すのだと思います。それに対して”Nerd”は ひとつの分野について豊富な知識を持つ人のことで、「マンガオタク」なんかは”Nerd”の分類に入るかもしれません。また”Nerd”は「ガリ勉」なんて日本語訳がつくこともあります。最近私の英作文を見てくれているアメリカとアイルランドのハーフのメアリーによれば「“Geek”と”Nerd”の違いにこだわる人もいるが、大きい目で見れば意味に大差はない、どっちかって言うと、まだ“Geek”の方がポジティブに使うこともあるかも」ということです。

とはいえ、“Geek”はオックスフォードの辞書にはこう説明もされていいます。

a person who is boring, wears clothes that are not fashionable, does not know how to behave in social situations.

要約すれば「退屈で、服はダサく、社交性がない人」という説明になってしまいます。

He ’s a little bit geek.
(彼は少しオタクなんだ)

このように使うと、よほど前後の文章で褒めていない限り、ほぼ「悪口」になるようです。

しかし、「GeekやNerd」への考え方は、近年変わって来ているようで、
BBCニュースでは、2010年の映画『ソーシャル・ネットワーク』あたりから、

GeekまたはNerd=マーク・ザッカーバーグやビル・ゲイツのようなミリオネアになる可能性のある人

というようにも捉えられ、どんどんポジティブな意味になってきている、と書かれてありました。

ちなみにロンドンの MANGAオタクたちに圧倒的に支持されているのが『NARUTO』と『進撃の巨人』。私は実はこの2作はちゃんと読めておらず、せっかく日本人なのに各国のオタクの方達が期待するような MANGA論を提供することができません。先日は必死で「そういえば、子供の頃、TVで『ドラゴンボール』観ていたな。あ、『ドラゴンボール』は知ってる?」とひねり出しました。しかし「知っていて当たり前だろう。そんなの基礎中の基礎だ」と叱られてしまった次第です。これを機にもう少し彼らと会話できるよう、MANGAの勉強もしてみたいと思いました。

ロンドン、カムデンマーケットにある「マンガ・ショップ」。フィギュアやマンガ日本のお菓子なども並びます。
『ドラゴンボール』はもちろん『Dr.スランプ アラレちゃん』まで取り揃えられています。

まだまだ大混乱! アメリカ英語とイギリス英語

11月7日に行われた花火大会に行った帰り道、混雑する道で、係員の人が叫んでいました。

“Please walk on the pavement!”

Pave=舗装 

と覚えていたので、「舗装されたところを歩いてくれ」ということかと思って注意深く公園の土を踏まないように歩いていましたが、全然違いました。

pavement=歩道

のことでした。アメリカ英語で言うところの“sidewalk”です。

花火大会の帰り、歩行者が多すぎて車道を歩いている人もいたので「車道は歩かないで、歩道だけ使ってくださいね」という注意でした。

このように「日本で覚えて来たのと少し違う単語」がまだまだ多くあるのがイギリスです。

例えば他には、“torch”。これは「たいまつ」と覚えていたのですが、先日小学校の前を通りかかった時に聞こえてきた、先生らしき人の言葉にとても驚いてしましました。

“Don’t forget bring your torch for camping next week”

「来週のキャンプに“たいまつ”を持ってくるのを忘れないように」

もちろん「たいまつ」なわけはなく、これは、「懐中電灯」のことで、アメリカ英語で言うところの“Flashlight”です。もちろん、こちらから発話するぶんには“sidewalk”も“Flashlight”もちゃんとイギリスで通じます。しかし相手からは、“pavement”と“torch”で出てくるため、きちんと覚え直す必要があるのです。そもそもの単語力もまだまだ足りていないので、その道のりがとっても長く感じます。

MOMOKO YASUI
ロンドン在住編集・ライター。1983年生まれ。男性ライフスタイル誌、美術誌、映画誌で計13年の編集職を経て2018年渡英。英語のプレスリリースを読むのに膨大な時間がかかって現在、仕事が非効率。

Illustration=Norio

>>シリーズ【35歳・英語力ゼロの私がロンドンに移住したら】

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