プロキャディの足元が、ちょっとした注目の的に!【プロキャディ出口の目⑦】

プロキャディの出口慎一郎氏がプロトーナメントの裏側で起きていることをロープの内側から独自の視点でレポートする連載「出口の目」。キャディを務めるプロのことはもちろん、ロッカールームでの他選手の会話や練習場で気になったこと、さらには選手たちのプライベートなことまで様々な切り口でプロゴルフの面白さを伝えていく!


今季は、ゴルフシューズ派が増えている!

今回は競技とは違いますが、キャディ仲間の間で広がっているちょっとした流行りに関して話したいと思います。トーナメントに観戦に来た時やテレビ観戦している時に、プロのキャディがゴルフシューズではなく普通のスニーカーを履いているのを見た記憶はありませんか?

長い間、ぼくたちプロキャディは練習ラウンドだけでなく、試合の本戦でもいわゆるスポーツショップなどで市販されているスニーカーを履いていました。それが今シーズンからは多くのプロキャディがゴルフシューズを履いているんです。

ゴルフを長年されている方の中には、ゴルフ場ではスパイクを履かないと芝を痛めてしまうと言われてきた記憶がある方も多いのではないでしょうか? それなのになぜプロのキャディたちはゴルフシューズを履かなかったのか?

理由はゴルフのルールにあります。今年はルールの大きな変革があり、ピンをさしたままパッティングをしても良くなったり、ボールを探す時間が3分に短縮されたりと、様々な項目が変更されました。その中に、グリーン上のスパイクマークをなおしてもいいという変更もありました。

これまでのルールではグリーン上にできたスパイクマーク、いわゆるスパイクによってできたグリーン表面の傷跡はなおすことはできませんでした。グリーン上でなおせるのはボールマークのみ。それとスニーカーとどういう関係があるのかというと、プロのプレーの邪魔をぼくたちキャディができないというのが理由なんです。

もしぼくらがゴルフスパイクを履いていたとして、グリーン上であやまって傷をつけてしまったとしましょう。その傷を今までのルールではなおせなかったわけです。だから、できるだけグリーン上でスパイクなどの傷がつかないスニーカーを履いていたんです。グリーン上で傷をつけることは自分がバッグを担いでいるプロだけでなく、同伴競技者、もっといえば他の組のプロにまで迷惑をかけることになります。

それが今年のルール改定によって、スパイクマークをなおすことができるようになったので、一気にツアーでもゴルフシューズを履くプロキャディが増えたんです。機能面に関していえば、やっぱり起伏のあるゴルフコースではゴルフシューズは抜群に歩きやすいし、それに伴って足の疲れ方も変わってきます。

そんな状況なのですが、ぼく自身も含め、プロキャディの中には靴マニアが多く、普段のスニーカーにもかなりのこだわりを持っているキャディも多いんです。

なかでも、多く見かけるのがナイキのエアマックス1G。なかには何足も買い溜めしているプロキャディがいるほど人気です。

トーナメント会場に観戦に来る機会があったら、プロキャディたちの足元にちょっと注目してみてください。機能面だけでなく、デザイン面でもこだわって履いているキャディが多いので、今の流行をつかむことができるかもしれませんよ!

Shinchiro Ideguchi
1983年生まれ。ディライトワークス所属。2013年よりプロキャディとして活動をスタート。プロキャディの世界では異色とも言える脱サラからプロゴルフの世界に飛び込んだ。昨年から星野陸也プロをメインにキャディを務め、今シーズンも星野プロを中心に比嘉一貴プロらのバッグを担ぐ予定。2017年には片山晋呉プロの専属キャディとして1年を通して戦い、これがプロキャディとしての大きな機転となった。その後メンタルトレーナーの資格を取得するなど、プロのより良いプレーを引き出すために様々な勉強を積んでいる。


Composition=出島正登


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