【The Okura Tokyo】ついに開業! あの"オークラ"の華麗なる帰還

4年の歳月を経て、9月12日にリニューアルオープンを果たしたThe Okura Tokyo(ジ・オークラ・トーキョー)。情緒と歴史をまとう「オークラ ヘリテージウイング」と、世界の都市・東京を体現するモダニズムと躍動感溢れる「オークラ プレステージタワー」の2棟から構成される、新時代の“オークラ”の姿とは?


世界に通じる日本の美と心はそのままに

“オークラ”と言えば、国内外の人々に愛された無二のロビー空間が目に浮かぶだろう。建築家・谷口吉郎氏が生み出したその空間は、息子である建築家の谷口吉生氏へと引き継がれた。職人とともに忠実に復元されたのは、「オークラ・ランターン」と呼ばれる切子玉をモチーフにした照明、麻の葉紋の木組み格子、四弁花紋様の装飾、上から見ると梅の花のように見えるテーブルと椅子だ。その意匠の数々に目を凝らすと1日では足りない。歴史を受け継ぎ、圧巻の空間へと昇華させている。

今回、新しく2つのブランドカテゴリーができたことも目玉のひとつ。17階建て「オークラ ヘリテージウイング」と41階建ての高層棟「オークラ プレステージタワー」の名称が意図するもの。それは、後者はグループ内最上位ブランドですでに海外展開している、コンテンポラリーなラグジュアリーブランド「オークラ プレステージ」であること、そして、その上に位置するスーパーラグジュアリーブランドとして今回誕生した、トラディショナルなブランド「オークラ ヘリテージ」であることが示されている。

低層棟「オークラ ヘリテージウイング」の客室は、標準客室面積が約60㎡で、日本文化薫るデザイン。間口を8m以上とり、大きな窓を持つ開放感溢れる仕様に。心身ともにリラックスできるようにと浴槽は全室、ブローバス(水中で発生させた気泡を身体にあてて、マッサージ効果を発揮する風呂)とし、ミストサウナも設置しているというこだわりよう。また、建物北側に広大な庭園があることを活かして、6階から9階の建物北側の客室にはバルコニーを備えた。

また、高層階「オークラ プレステージタワー」の客室は、標準客室面積が約50㎡で、コンテンポラリーな仕様。28階から40階に位置するため、眼下に東京の眺望を愉しめる。間口は6mから7.2mとなり、こちらも開放的なつくりだ。「オークラ ヘリテージウイング」同様、大きな窓をとるワイドリビングタイプと眺望を望むビュー・バスがある。

歴史あるレストランがダイナミックに生まれ変わった

日本料理「山里」、フランス料理「ヌーヴェル・エポック」、オールデイダイニング「オーキッド」、中国料理「桃花林」、鉄板焼「さざんか」、メインバー「オーキッドバー」、バーラウンジ「スターライト」の5つのレストランと2つのバーを備える。

日本料理「山里」には、「ホテル和食堂の最高峰」を目指してつくられた。従来はなかった、寿司カウンターや割烹カウンターを設置。個室も日本庭園と一体となったダイナミックな和の空間が広がる。

フランス料理「ヌーヴェル・エポック」は、日本のフランス料理の父とも称され、オークラフレンチの礎を気づいた総料理長・故小野正吉氏の系譜を引き継ぐファインダイニングへと生まれ変わった。

朝食から深夜まで様々なシーンで活用できるオールデイダイニング「オーキッド」は、シェフ、パティシエ、バリスタの様子を間近に見られる開放的でコンテンポラリーな空間に目を見張る。テラス席もあるので、これからの季節、気持ちいいことこの上ない。

そして、中国料理「桃花林」は、伝統の味を継承するとともに、四大中国料理を含む、幅広い中国料理を提供するオーセンティック・チャイニーズに生まれ変わった。

鉄板焼「さざんか」は、41階のトップフロアに位置し、贅沢な空間であると同時に、都内随一の広さと眺望を誇る。

最後に、メインバー「オーキッドバー」は1階の落ち着いた雰囲気のなか、伝統と格式を継承し復活。また41階のバーラウンジ「スターライト」は「The Bar」「The Lounge」「The Chef's Place」の3つのゾーンに分かれ、そのスタイリッシュな内装はもちろん、多様な楽しみ方ができるだろう。

昔から“オークラ”を知る人々を満足させながら、新しい世代にも愛されるレストランとバーの数々。国内外の人をおもてなしするに値する、物語がここにはある。

ホテルの敷地全体か枯山水

都心の中心地でありながら、その贅沢な空間の使い方は、庭園にも現れている。高低差のある敷地形状を活かし、敷地の約半分の1.3haが緑地。オークラスクエアの水盤を起点とし、滝、池、湿地など、水の動きや流れを石や砂利を用いて「水の道」としてみたて、なんと、敷地全体を枯山水の庭園として表現しているという壮大な計画が完成した。初春の梅に始まり、秋の紅葉まで、さまざまな樹種をとりいれ、四季折々の風情を感じられるだろう。

2015年8月31日、53年の歴史にいったん幕を閉じた“オークラ”。そして、2019年9月12日、ついにそのヴェールを脱ぎ、想像以上の驚きを持って帰還を果たした「The Okura Tokyo」。2020年の東京オリンピック・パラリンピックで世界中の人々が訪れる前に、新時代の「日本の美」や「日本のおもてなし」を堪能してみてはいかがだろうか。

The Okura Tokyo
住所:東京都港区虎ノ門2-10-4
TEL:03-3582-0111
料金:「オークラヘリテージウィング」(1泊1室2名、朝食込み、消費税・宿泊税・サービス料別途)53㎡〜 ¥100,000〜
「オークラプレステージタワー」(1泊1室2名、朝食込み、消費税・宿泊税・サービス料別途)47㎡~ ¥70,000〜
「クラブフロア」(1泊1室2名、朝食込み、消費税・宿泊税・サービス料別途)47㎡〜 ¥90,000〜
https://theokuratokyo.jp


Text=谷内田美香


再開発準備室長が語る「The Okura Tokyo」の全貌