コロナ禍のスナック。新宿・歌舞伎町編②【玉袋筋太郎のスナックミシュラン】

新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の影響をまともに受けたのが、夜の飲食業だ。自身もスナックを4店舗経営する玉袋筋太郎さんが、本連載で過去に訪れたスナックのママたちに現状を聞いた上でメッセージを送った。今回は、国内最大級の歓楽街、新宿・歌舞伎町編②

新宿・歌舞伎町『橘』

若干25歳でショーパブを始め、たった7年で10店舗以上の飲食店を展開する新宿歌舞伎町のスナック『橘』オーナーの橘マリーさん。「人のため、社会のためにならなきゃ意味がない」。そう言い切る"社会起業家"の橘マリーさんが現状についてメッセージを寄せてくれた。

スタッフの生活と未来がとても心配です。スタッフの多くは、収入源がスナックやバーの仕事だけだったりするので、急に転職というわけにもいきませんし、お店の営業ができないのはかなり厳しいです。

保証はありますが、何店舗も抱えてる身としては家賃にもなりません。既存店舗に関しては昨年からの実績、新店舗の場合は過去三ヵ月の実績などを基準に、月の売り上げ分だけでも保証をお願いしたいです。夜に営業できないのであれば、飲食店が入っているビルの大家さんに、家賃を4月分免除するように政府から言ってもらいたいです。

飲食業以外の事業主には解雇すれば良い、閉店すれば良いとよく言われますが、サービス業は人で生きています。従業員を一番に、大切にする事は当たり前で、大切にされるからこそお客様を大切にすることもできると思います。誰でも、どんな人材でもお客様に喜ばれるスタッフになるというわけではありませんし、そのように人を都合良く切って捨てる店舗、会社で貴重な良い人材は育ちません。日々、地道に今のメンバーで創って来たお店を、今月営業ができないからと言って投げ捨てることはしません。

自粛宣言前には、たくさんのお客様が毎日来てくださって、「また明日を頑張る元気をもらえた、ありがとう」というお言葉を頂き、飲み屋は必要とされていると感じることができました。特に日本は、飲み屋文化がある国なので、様々なお店が閉店に追い込まれ、人も解雇されています。今は難しい状況ですが、これからの時代も飲み屋などの飲食店は世の中に必要な事業だということを知ってもらいたいです。

一刻も早くこの状況が落ち着いて、また皆様の笑顔を咲かせて守る為に営業したい、切実にそう思います。そして、ひとり暮らしの方々は、特に孤独と不安に呑まれないように、家族や友人と話す事を忘れずに過ごしてほしいです。

やまない雨はありません。

今、このご時世だから気付けること、できることが必ずあるはずです。今は耐える時。私達も頑張るので、一緒に力を合わせて乗り越えましょう!

玉ちゃんからのメッセージ
まったく、そのとおりだよ! もっと激しくぶちかましたい感情を、よくぞこらえて丁寧に答えてくれました。やまない雨はない。その気持ちで、頑張るしかないな。ありがとうな。


自宅でスナック(自宅ック)をオープン!

全日本スナック連盟会長の玉袋筋太郎が、【自宅でスナック(自宅ック)】をYouTubeにてライブ配信した。自身が自宅で飲む様子を届け、視聴者とコメントを通して会話しながら、楽しい「おうち時間」を過ごす。まるでスナックで玉ちゃんと飲んでる様な雰囲気で、玉ちゃんが友人に電話したり、自宅の電話が鳴ってしまったり……。外出自粛の家飲み時間、日頃のストレスをみんなで乾杯して、玉ちゃんとまったり楽しく過ごしてみませんか?

https://www.youtube.com/channel/UC7ru8xO62BomtVpI6WgEy0g

Cooperation=河合昇平(コレロ)、Photograph=吉田タカユキ

玉袋筋太郎
玉袋筋太郎
1967年6月22日、東京都新宿区生まれ。実家はスナック。高校卒業後にビートたけしに弟子入りし、1987年に水道橋博士と漫才コンビ「浅草キッド」を結成。社団法人全日本スナック連盟会長も務め、『浅草キッド玉ちゃんのスナック案内』などの本を手がける。
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