高倉 健が生涯愛した腕時計とは?

どんな分野でも、実績だけでなく優れた人格が伴ってこそ、人は一目置かれるもの。そんな人格者たちの愛用する品々には、人となりがにじみでる。そして尊敬すべき善き人たるゆえんを、静かに物語るのだ。


控えめな腕時計が象徴する、内に秘めた力強さ

時計¥2,700,000(ロレックス/ケアーズ 東京ミッドタウン店TEL:03・ 6447・2286)

日本を代表する映画俳優として、偉大な足跡を遺した高倉健氏。

ストイックなまでに役になりきり、心情までも描きだす抑制の効いた演技は、多くの映画関係者の憧れだった。また非常に礼節を重んじ、周囲への気配りを忘れない人物としても慕われたが、そんな高倉氏が自身も愛用し、時おり関係者へ贈っていたのがロレックスの腕時計である。

質実剛健で飾り気がなく、控えめななかに強さを秘める。そして時が経つごとに愛着が増し、価値が高まる。その腕時計は、人間・高倉健そのものを体現しているようではないか。

俳優
高倉 健

1931年福岡県生まれ。’55年に東映ニューフェイスの2期生として東映に入社。以来映画を中心に活動を続け、数多くの作品に主演。2014年没。辞世の句は「往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし」。


Direction=島田 明 Text=竹石安宏(シティライツ) Photograph=隈田一郎 Styling=久保コウヘイ Illustration=かとうくみ