【ゴルフ】白石康次郎が‟真っ直ぐ380ヤード飛ばす”ためにやっている6つのこと

日本が世界に誇る海洋冒険家、白石康次郎─―。ヨットに乗って海を渡れば、その右に出る者はなく、ドライバーをブンと振り回しても、その右に出る者はいない。最高飛距離、なんと380ヤード。しかし飛ばすために必要なのは、パワーではない。そのぶっ飛ばし実践論を聞く。


飛距離の秘訣は‟14度の角度に、2000回転で飛ばす!”

30代の頃から、ドライバーの飛距離だけは出ていました。でも、今よりずっと思い切り振っていた。クラブの使い方を間違っていたのです。

当時の僕はずっと〝野球打ち〞だったから、いつも球をカットしていました。おそらく、4000回転は超えていたんじゃないかな。だから上にあがってしまう。

ゴルフボールは、上にあがろうとする力と、下に引っ張ろうとする重力が同じバランスで釣り合っていれば、理論的には永久に飛び続けます。

ボールが上にあがろうとする力は回転によって生まれるので、その回転が多すぎると余計に上にあがってしまう。逆に回転が足りないと、重力に負けて落ちる。

業界用語で「トロ球」と言うのですが、もっとも理想的な球はトロ〜ンという感じで、風を切り、スーッと飛んでいくのです。それを数値化したのが「14度・2000回転」。最近では室内練習場に行けば計器を使って打球を数値化することができますから、私はいつもそれを利用して自分の球質を調整しています。今ではもう、打った瞬間に球質がわかります。

ちなみに、球が飛ぶ理論はヨットが前に進む理論と同じなんですよ。ヨットの場合は、いかにしてセイル(帆)とセイルの間の気圧を低くするかが大切で、風に吸い込まれるようにして走る。飛行機も同じです。飛行機の翼は底面が真っ平らで上面が丸まっているのですが、空気抵抗を変えることで気圧をコントロールしているのです。つまり、流体力学。この理屈がなんとなくわかると、どういう球を打てば遠くに飛ぶのかが理解できると思います。

スイングについては、「こうしなきゃいけない」という唯一の正解はありません。自分が最も力を発揮するポイントを知り、それを体現するスイングを覚えることが大切。これは人それぞれですから、何よりもまず「自分を知ること」が肝心なのです。

例えば、野球のイチロー選手は"前”でボールを捉えますが、松井秀喜選手は"後ろ”で待つようにして打ちますよね。ガッツポーズを作る拳の位置も、声を張って歌う時のマイクの位置も人それぞれ。正解はありません。ゴルフのスイングの場合、そうした考え方を体系化したのがあの有名な「4スタンス理論」で、だからこそ説得力がある。

とにかく、大切なのは自分を知ること。きっと、絶対的な正解がないからこそ楽しいんですよね。"自分流″を見つけられるからこそ、奥が深い。そんなこと、ヨットマンの僕が偉そうに言っちゃっていいのかな?(笑)


以下、白石康次郎さんの、”真っ直ぐ、380ヤード飛ばす"ためにやっている6つのことを解説していく。

1.野球打ちになりがちな、スイングをゴルフ打ちに

白石さんが最も苦労したという〝野球打ち〞から〝ゴルフ打ち〞へのスイング改造特訓。野球はボールの芯を直線的に捉えようとするため、インパクトの瞬間にどうしてもカットしてしまう。これを直さないと右に飛ぶ。

【NG】

〝野球打ち〞の典型例。点で捉えようとするため肘が開き、インパクトの瞬間にフェイスが右を向く。サイドスピンがかかって右へ。

【OK】

〝ゴルフ打ち〞は面で捉えるため、最後にグリップを握る感覚で手首を返す。それによってフェイスが正面を向き、球は真っ直ぐ飛ぶ。


2.飛ばす時は、ベースボール・グリップ

白石さんが「飛ばす時はこれ!」と言うベースボール・グリップ。右手と左手を離して握ることで、脇をぐっと締める。これもまた、クラブに最大限の力が伝わるポイントを探ることが大切。

この感覚を覚えると打球と力の関係がわかるかも。


3.ティーの高さは、ボール1個分出るぐらいに

インパクトの瞬間は必ずアッパー軌道となるため、ヘッドの最下点を正しい位
置に設定すれば球をフェイスで捉えることができる。そのため、ティーの高さはヘッドよりボール1個分高く設定。

最下点を知るためにダフる練習が有効だ。


4.一番力が入る、インパクトフォームを見つける

〝最も力が入るポイント〞は人それぞれ。重心を前方に置いたスイングも、後方に残したスイングも、その人に合えば問題はない。大切なのは〝ポイント〞がどこにあるかを知り、それに合わせてスイングを固めることだ。

【NG】

コレでは力が伝わらない。

【OK】

一番力の入るポイントを見つけよう。


5.テニスのバックハンドで、面で捉える感覚を

これも白石さんが取り組んだスイング改造特訓のひとつ。球を面で捉える感覚をつかむトレーニングとして、打球が素直に飛んでいくテニスラケットを使用する。肘を返して面を正面に向けなければ、真っ直ぐ当てられない。

【NG】

これでは確実にスライスする。

【OK】

ボールを面でしっかり捉える感覚が身につく。


6.正しいバックスイングのための1円玉ゲーム

白石さんが半年間取り組んだ〝巨人の星トレーニング〞のひとつ。ヘッドに1円玉を乗せ、落とさないようにクラブを引く。少しでも「低く長く」。これを身体で覚えることで、インパクトゾーンを長くすることができる。

【NG】

テイクバック時に1円玉が落ちてはダメ!

【OK】

テイクバック時、この辺りまでは、1円玉が落ちないようにできるように!
KOJIRO SHIRAISHI
1967年5月8日東京都生まれ。海洋冒険家。ヨットで単独世界一周を3度経験し、世界的なヨットマンとして、その世界では誰もが知るカリスマ。歴20年のゴルフは飛距離380y。


Text/細江克弥 Photograph/鈴木規仁、Cooperation/リビエラスポーツクラブ


【ゴルフ】海洋冒険家・白石康次郎の飛距離380ヤードぶっ飛ばし論