【7月23日は「ふみ」の日】宮崎シーガイアでしたためる"あてのない手紙"とは?

7月23日はふみの日。旧暦の7月の別称「文月」と23の「ふみ」の日にあわせ、1979年に当時の郵政省が制定した記念日だ。デジタルの時代だからこそ、アナログな手紙には綴る楽しさや、受け取った嬉しさがあるもの。そんな「ふみ」の日にうってつけのスポットを紹介する。


決して届くことのない"あてのない手紙"とは

「本当に大嫌いだけど、もしあなたがまだ少しでも私たちのことを覚えてくれているのなら、教えてくれることがあるのなら、一度会って殴らせて下さい。そして私に謝らせて下さい」(10年以上会っていない大嫌いな父親への手紙)

「お兄ちゃんとの突然の別れからもう何年になるかな… 私はお兄ちゃんの年齢を追い越したよ… とってもふくざつだったし… 会えなくなってさびしいよ。私はおにいちゃんの事を忘れた日はありません… また夢の中で会える日を楽しみにしています」(亡くなった兄への手紙)

宮崎のフェニックス・シーガイア・リゾートにある「レタールーム」。ここはホテルの宿泊者が「手紙を綴る」専用の部屋。机の上には手紙を書くための特別な筆記用具、ポストカート、便箋に封筒が用意され、部屋の奥には「3つの投函口があるポスト」が置かれている。

3つの投函口には「大切なひとへの手紙」「未来への手紙」「あてのない手紙」と記されたラベルが貼られ、この部屋でしたためた手紙を送ることができる。この部屋の主(あるじ)、山下茂男さんが特別なポストについて説明してくれた。

英国製のアンティークの戸棚をポストにリメイク。3つの投函口がある。

「『大切なひとへの手紙』は、旅の思い出をしたため、ホテルから送る、いわゆる一般郵便(切手や葉書代は無料)です。この部屋にはペンや万年筆、色鉛筆にカラーペン、スタンプなど、手紙の道具がなんでも揃っています。いずれの文房具も名品とよばれるこだわりの品。手紙にまつわる書籍もありますので、ここに来ると、みなさん、つい手紙を書かれたくなるようですよ。それから『未来への手紙』は、将来の自分や家族への送るもの。ここに投函された手紙は、この部屋にある専用の棚に鍵をかけて保管、ホテルで最大20年間お預かりします。パートナーへ、将来の自分へ、これから生まれてくるお腹のお子様へ……。その手紙はいつかまた、ホテルを訪れたときに受け取ることができます。そして「あてのない手紙」。ここに投函する手紙は、決して届かない特別なものです」

それが冒頭の手紙だ。大嫌いな人への手紙、亡くなった家族への手紙、片思いのラブレターなど。そこには書き手が胸の奥にしまっていたピュアで、複雑で、かけがえのない思いが綴られている。

「日常から離れた旅先だからでしょうか。ここでペンを手にとると、みなさん素直な気持ちになることができるようです。時間が過ぎるのを忘れ、手紙を書かれています。ポストに投函したあとは、みなさん心持ちスッキリした顔をされてますよ」

「綴る」という字は、糸でつなぎあわせたものという意味がある。手紙を綴ることによって、受け取る人を感動させ、もっと仲が良くなるきっかけにもなるのだ。なんでもメールやLINEですませてしまう現代だからこそ、ときにはゆっくりと大切な誰かを思いながら手紙をしたためたい。

きっと自分の本当の気持ちに気がつくはずだ。


1993年の創業以来、シーガイアで働く山下茂男さん。ここを訪れる子供たちの人気者。山下さんへのお礼の手紙を受け取ることも。
レタールーム
場所:シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート2F宿泊者専用ラウンジ「風待ちテラス」内(宮崎県宮崎市山崎町浜山 フェニックス・シーガイア・リゾート)
TEL:0985-21-1133
営業時間:8:00~21:00
※宿泊者限定

フェニックス・シーガイア・リゾート公式サイト
https://www.seagaia.co.jp/