世界最狂!? 氷上のバトル「レッドブル・クラッシュドアイス」が日本初開催!

アイスホッケーの防具をつけたライダーが、氷の障害物コースを滑るアイスクロスの大会「RED BULL CRUSHED ICE YOKOHAMA」が12月7・8日に行われた。冬季オリンピックの新種目競技と噂されるだけあって、2日間で1万人を動員。会場は大いに盛り上がった。


氷上の格闘技、アイスクロス

全長約350メートル、最大斜度42度、高低差22メートルのコースは、ヘアピンカーブや、アップダウン、ジャンプ台と盛りだくさん。アイスクロスは「最もアツい氷上バトル」「世界最狂のレース」と言われるだけあって、選手は狭い氷のコースを猛スピードで駆け抜けるだけでなく、ときに激しくぶつかり合う。まさに氷上の格闘技だ。

去る12月7・8日に横浜の臨港パークで開催された「RED BULL CRUSHED ICE YOKOHAMA」は、アイスクロスのワールドシリーズ開幕戦。2019年2月2日にフィンランドのユヴァスキュラ、同8、9日に米国ボストンで開催される。

その歴史は意外と古く、記念すべき第1回大会は、2001年にスウェーデンのストックホルムにあるフィッシュマーケット(魚市場!)で開催された。その後、年2回から年3回行われ'10年からはワールド・チャンピオンシップ(世界選手権)が開かれるようになった。

ルールはいたってシンプル。4人一組で同時にスタートし、各大会ごとで異なるアップダウンや段差、カーブ、ローラーなどがあるコースを、最も速く滑ったライダーが勝者となる。このワールドチャンピオンシップは、'12年には20万人もの観客を集める一大スポーツイベントに成長している。

なぜレッドブルはエクストリームスポーツに取り組むのか?

レッドブルはご存じ、世界中で大人気のエナジードリンクの企業。F1チームを持ち、またエアレースやボルタリング、アドベンチャーレースなど、さまざまなエクストリームスポーツに取り組むことで知られている。

なぜ、多くのエクストリームスポーツのイベントを行うのか? それはレッドブルが単なるエナジードリンクではなく、エキサイティングな体験を提供する企業だから。そのドリンクは疲労回復のための栄養ドリンクとは違い、何かをするときに気合を入れたり、気分を高揚させるするためのもの。そのシーンの極端な例がエクストリームスポーツというわけだ。

創業者のディートリッヒ・マテシッツは、レッドブルをエキサイティングな体験であり、スリルや冒険と定義する。だからこそ、1980年代後半の創業当初から、エクストリームスポーツのスポンサーとなったのだ。伝統あるオリンピックスポーツではなく、エクストリームスポーツ――それは反抗心や自由、新感覚、刺激の象徴であり、それこそレッドブル的な姿勢なのである。

まさに冬フェス! 楽しみ方はいろいろ

さて、2日間で1万人を動員した「RED BULL CRUSHED ICE YOKOHAMA」。男子の優勝はアメリカのキャメロン・ナーズ。女子もアメリカのアマンダ・トルンゾ。日本人の最高順位は男子が36位の安床武士、女子が6位で日本におけるアイスクロスの第一人者である山本純子だった。

横浜の海をバックに街中に突如現れた氷のコースは、普段見慣れた景色をがらりと変えるもの。スタート地点の高さは12メートルで、見る者を圧倒した。観客はコースのサイドの壁に沿って観戦でき、最大時速80キロというライダーの迫力ある滑りを間近で体感できるのには驚いた。

会場はライトアップされ(使用された電球の数は43万個!)、クリスマス気分を先取り。また、試合の間に行われるサイドアクトでは、世界で活躍するアスリートによるダブルダッチ、フリースタイル・バスケットボール、ブレイクダンスが会場を盛り上げた。さらに、フードコートもホットドッグといった定番からもつ鍋といった日本ならではのメニューまで揃い、レッドブルをウオッカやウイスキーで割ったカクテルとの相性もよかった。

「RED BULL CRUSHED ICE YOKOHAMA」は、まさに冬フェスだ。音楽と光のショーはライヴで、食も充実。楽しみ方は人それぞれ。純粋にスポーツとして勝負の行方に一喜一憂するだけでなく、夏のフェスのように、皆、思い思いの時間を過ごせるのである。

近い将来、冬のオリンピック競技に登録されると噂されるアイスクロス。来年も開催予定だという「RED BULL CRUSHED ICE」は、クルーでアツい冬フェスだ。今年、会場に行けなかった人は、来年こそ、ぜひ観戦したい!


Text=八木基之(ゲーテWEB編集部)