至高のホテル 今、どこより気になるホテル Vol.03 マンダリン オリエンタル 東京

開業以来、国内外のゲストから評価の高いマンダリン オリエンタル 東京。その本当の秘密は、ホテル内の数々の場所に隠されていた。

36階なのにまるで地下室!?秘密部屋が初解禁!

料理はアルザスなどフランス4地方のコースから選べる。

 アメリカン・アカデミー・オブ・ホスピタリティ・サイエンスで世界初の6つ星を8年連続受賞、ミシュランも6年連続最高ランクなど、常に高評価を得るマンダリン オリエンタル 東京。ゲストを惹きつける魅力はどこにあるのか? その理由を探るべく向かったのは、37階。扉を開け、靴音が響く細い螺旋階段を下りていくと、徐々に空気がきりっと引き締まっていく。下り立った眼の前に現れるのが、こちらの『MOセラー』だ。これまで、海外のワインメーカーが来日した時に催されるワインメーカーズディナーやVIPを招いたパーティーなど、特別な時のみ使用されていたという。雑誌はおろか顧客にも正式に公開されていなかったこの部屋。今回、一般公開を控え、「ゲーテ」が初めて紹介できることに。

 ちなみにここでディナーを楽しめるのは、1日たった1組だけ。料理もフランス料理『シグネチャー』の料理長ニコラ・ブジェマ氏による、このセラーだけの特別メニューというからプレミア感がある。大きなテーブルを皆で囲み、時間や他の人を気にすることなく心置きなく楽しんでほしい、とシュークルートやパテなどのいわゆる家庭料理が供される。温かみのある大皿料理はかなりの迫力。この隔離された場所で、たった1組のために、というのだから大人の遊び心が効いている。

左:セラーへは洞窟のような螺旋階段を下っていく。右:入口は37階のバーの横にあるガラス戸が目印。

 合わせるワインはシェフソムリエ加茂文彦氏に相談を。ここならリストではなく、テーブルを囲む壁にびっしり並ぶ400種・4000本のワインラベルを見ながら選ぶ楽しみもある。

バーテンダーは女性のみ なぜか女性客が集うバー

 そして、楽しみは普段のホテル使いにも。37階の『マンダリンバー』は、バーテンダーがすべて女性。カクテルコンテストで優勝した経験を持つバーマネージャー栗原幸代氏以下、そのテクニックは折り紙つき。グラスを傾けた時も香りに包まれるようレモンピールを振りかけるなど、香りや味の余韻を感じる工夫に、女性ならではの感覚が生かされている。小難しいマスター相手には聞けなかったお酒のうんちくも、気軽に聞いてみることもできるはず。彼女たちの笑顔が、身構えずにバーを楽しむ雰囲気を作りだすのだ。

 そんな心地よさに、ひとりでふらりと訪れる女性客も多いらしい。実は、カウンターのあるひと席に座るとスカイツリーが絶妙に見える穴場シートがある。女性にその席を譲り会話のきっかけに。そんなスマートな出会いもここなら可能かも。

サウナもガラス張り!喧騒とは無縁の天空のスパ

 さらに、エグゼクティブを虜にするのがスパ。特筆ものは「ヒート&ウォーター エリア」にあるドライサウナ。一般的なイメージとは対極的に、眼の前の壁は一面なんとガラス張り。利用できるのは宿泊客かトリートメント利用者のみなので、運がよければ独り占めも夢ではない。ただし、あまりの気持ちよさに長居しすぎに気をつけよう。

フェイシャルには、日本初上陸の男性用コスメ「ツインリュクス」を使用。購入も可能だ。

 ここで身体を温めたら、トリートメントへ。お薦めのフェイシャル・トリートメントで使用する男性専用コスメ「ツインリュクス」は、日本では『ザ・スパ・アット・マンダリン・オリエンタル・東京』だけ。シェイビングによる肌の荒れや埋もれ毛の改善を目的に作られているので、肌を活性化しアンチエイジングにも効果がある。スカイツリーを望むプライベートルームでセラピストに身を委ねれば、開放感を伴ったリラックスを味わえる。

東京スカイツリーを眺めるこの「トランクィリティ スイート」のほかトリートメントルームは9室。トリートメントは35分¥12,000~。

 美味しい料理、居心地のよい部屋……それだけならどこのホテルにもあるはずだ。他と一線を画すのは実はちょっとした遊び心。それが高感度なゲストをうならせるのだ。なぜ皆がこのホテルを選ぶのか、その理由をあなたも体験してほしい。

Text=村上早苗、牛丸由紀子 Photograph=赤間剛夫(UNISON/Weding)、鈴木拓也、西川節子、渡辺琢哉(Nacasa&Partners)

*本記事の内容は13年11月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい