【京都】お忍び感十分!数寄屋建築の元料亭がラグジュアリーホテルへと生まれ変わった

築100年以上の歴史を持つ数寄屋造りの料亭を、現代風の宿にリノベーションしたラグジュアリーホテル「SOWAKA(そわか)」。京都・八坂神社のほど近く、暖簾をくぐると京都の路地裏のような迷路のごとく静寂な空間が広がる。


古き良きものと新しきものを融合した泊まれる"数寄屋建築"

京都はここ数年、空前のホテル開業ラッシュだ。インバウンド増加に伴い、ゲストハウスからラグジュアリーホテルまで次々と宿泊施設が開業。今秋にはアマン京都がオープン予定だ。そんなホテル開業が相次ぐ京都で、泊まれる数寄屋建築として注目の宿がグランドオープンした。

その名も「SOWAKA(そわか)」。場所は祇園・八坂神社のほど近く、1912年創業の老舗料亭として親しまれた数寄屋建築を全面改装した。

“そわか”とは、インドのサンスクリット語で「幸あれ」といった意味を込めて、仏教の経典の最後にもしばしば唱えられる、祝福の言葉。訪れた人に、幸いあれ、祝福あれ、屋号にはそんな意味が込められている。

数寄屋建築の雰囲気を存分に感じられる本館11室と、そのとなりに新しく建てられた現代的な和風意匠の新館12室からなる全23室は、” SOWAKAを通じて職人との出会いを”という支配人の想いのもとリノベーション。各分野で活躍するクリエイターたちの感性を結集し、全23室の客室はすべてに違った趣が感じられるのも、このホテルの最大の魅力だ。

設計は⿂⾕繁礼建築研究所。魚谷氏は京都を中心に古民家のリノベーションを手がけ、数々の建築関係の賞を受賞。いま最も注目される建築家のひとりだ。また、客室の美術品のセレクトは下鴨に構えるアンティークギャラリー「Antiques & Art Masa」がディレクション。他にも本館の庭は京都を中心に寺院の庭を造園する加藤造園、新館の庭は荻野寿也景観設計がそれぞれ手がける。

四季折々の表情を見ることができる主庭。

本館の客室は、部屋ごとに欄間や小窓などの意匠、素材が異なり、巴型の板を張った天井、楕円形の円窓など職人による技巧を凝らした空間が残る。

京都の伝統職人が壁一面に施した名栗が印象的な部屋のほか、歴史ある茶室つきの部屋など、古き良きものと新しきものを融合した贅沢な空間は、なんともいえない落ち着きをもたらしてくれる。

11月にオープンした本館に続いて3月にオープンした新館は、杉目模様が美しい3階建ての建物。町家のように細長い部屋や、勾配天井により広さが感じられるモダンな空間が特徴の部屋、専用の縁側で美しい緑を眺めることのできる部屋など全12室。部屋と部屋が接することのないようゆとりを持ったレイアウトで、各部屋の入り口が京都の路地を歩くように共用の廊下から少し入ったところにあるなど、プライバシーを守るための配慮が嬉しい。個性溢れる空間が旅の疲れを癒やしてくれる。

また、「SOWAKA(そわか)」にはペットと宿泊できる部屋もある。宿泊棟と隔てて建てられた離れだ。他の宿泊者と対面することなく出入りができ、心置きなく過ごせる。

東京・西麻布の名店が提供する京料理

そして「SOWAKA(そわか)」のもう一つの魅力は食事だ。新館に併設されたレストラン『ラ・ボンバンス』は、2008年から10年連続、ミシュランガイドで星を獲得した実績を持つ東京・西麻布の名店。料理長・岡元 信氏によるジャンルを自由にまたいだ新感覚の日本料理が美食家たちを魅了してきた。

ここでは、京都の食材をふんだんに使い、『SOWAKA』の世界観を表現した創作料理を朝食からランチ、ディナーまで味わうことができる。京都ならではの食材や旬の食材を使用した、西麻布の店舗とも異なる、ここでしか味わうことのできない新しい創作料理を味わうことができるのもポイント。

朝食は、「SOWAKA(そわか)」宿泊者限定で、和洋2種類、いずれも削りたてのかつおの出汁をベースにした優しい味わいに癒やされる。また、ランチも5月7日よりスタートとし、ディナー同様、京都ならではのメニューを味わえそうだ。

そしてディナーメニューは、最も「ラ・ボンバンス」の真髄を楽しめるラインナップとなっている。京都を中心とする産地直送の旬食材を使用した月替わりのコースのほか、単品で味わえる季節料理のオーダーも可能。シグネチャーメニューとしては、和食では使うことが少ないフォアグラと、季節の食材を使った「フォアグラ茶碗蒸し」や、「ラ・ボンバンス」のコース料理を締めくくる看板メニュー「白いコーヒーブランマンジェと黒胡麻シャーベット」などを用意している。西麻布店でも人気の"謎解きメニュー"も健在だ。

新日本料理というスタイルを確立した名店のエンターテインメント性の高い品々は、京都を訪れるグルマンたちの間で、大きな話題となること間違いない。

「そわか」の周辺には八坂神社や清水寺、高台寺、また京都の五花街のひとつである祇園甲部の中心地 花見小路通などが徒歩圏内にあり、朝早く起きて人が少ない時間の京都をゆっくりと過ごすことができる。今後も庭園のプライベートツアーなど宿泊者を対象とした限定イベントの開催を検討しているとうことだから、今から待ち遠しい。

SOWAKA
TEL:075・541・5323
住所:京都市東山区下河原通八坂鳥居前下ル清井町480
料金:全て税サ・宿泊税別の金額。
   ■本館(一泊一室料金)
   スタンダード:27㎡ 30,000円~
   スーペリア:32㎡ 40,000円~
   デラックス:50㎡ 60,000円~
   スイート:97㎡ 130,000円~
   ■新館(一泊一室料金)
   スタンダード:35㎡ 40,000円~ 
   スーペリア:43㎡ 60,000円~ 
   デラックス:44㎡ 64,000円~
   ジュニアスイート:70㎡ 95,000円〜
   ■離れ(一泊一室料金)
   スーペリア:34㎡ 43,000円~
   (ペット料金を含む。ペット2頭目から追加料金7,000円)
客室:本館10室、新館12室、離れ1室
施設:バー・レストラン
https://sowaka.com/

Text=専徒令圭(ゲーテWEB編集部)