サウナの伝導漫画『サ道』ドラマ化! ~ととのえ親方のサウナ道⑥<作者タナカカツキ対談 >

札幌を訪れる経営者や著名人をサウナに案内し、"ととのう"状態に導いてきたことから"ととのえ親方"と呼ばれるようになった松尾大。プロサウナー・ととのえ親方の連載は、今回からサウナブームの生みの親・タナカカツキ氏との特別対談を掲載。その第1回は、7月19日(金)からテレビ東京ほかで放送のはじまるドラマ『サ道』について。


ドラマ『サ道』は演者も制作陣もガチのサウナー!

――いよいよ放送開始となるドラマ版の『サ道』ですが、カツキさんは『マンガ サ道』(講談社モーニングKC刊)の原作者としてどんな形で関わっているんですか?

タナカ プロデューサーは昔からの知り合いですし、基本的にはお任せしています。最初の数話の脚本を読んで、一回だけ撮影現場にお邪魔したくらいですね。初見を大切にしたいので、「ここだけは確認しよう」という場面を見た以外は映像も見ていません。

――「ととのった」瞬間がドラマでどう描かれるのかが楽しみです!

タナカ そこは一箇所だけ見ましたけど、CGを使ったドラッギーな映像でした(笑)。かなりサイケデリックな感じなので、引いちゃう人もいるでしょうし、「うわ~!」と引き込まれる人もいると思います。

親方 プロデューサーさんが「サウナ・スパ健康アドバイザー」の資格を持っていたりと、制作スタッフも役者さんもサウナ好きだらけなのも面白いですよね。

タナカ 監督とか製作周りの人間は全員ガチのサウナーですね。本気でサウナを好きで、サウナをドラマにしたい人が集まっていて、「ただ自分たちがやりたいだけなんじゃない?」ってドラマなんです。だから本来サウナのドラマを撮るのならば、サウナ室のセットを作るのが楽なんですけど、彼らは「それはしたくない」と言っていて。本物のサウナの臨場感とか、お風呂の水の音とか、その場でしか撮れないものを撮りたいということで、実際にサウナでロケをしています。でもサウナ室って24時間営業のところが多いんですよね。

実際のサウナでロケを敢行。ⓒ「サ道」製作委員会

親方 それだと閉店している時間中に撮れないですね。

タナカ そうなんですよ。なので基本的に営業中に撮影していて、全裸のお客さんも普通に映っています。そのあたりは気をつけて現場で撮影したそうですが、その雰囲気もおもしろいはずです。

――撮影場所のサウナのことも毎回紹介するわけですね。

タナカ そうですね。サウナーには有名な全国のサウナが出てきます。サウナー的な見どころとしては、主人公が「ここの水風呂がヤバい」みたいに思って、毎回オーナーと話をする場面があるんですが、そのオーナーが本当のオーナーなんです。主役の原田泰造さんも「ここ、どうなってるんですか?」と本人の興味で聞いているし、オーナーも普通に喋っているので、そこのパートは台本にセリフもなくて。

――ドキュメンタリー的な要素もあるんですね。

タナカ サウナに入った原田さんは、本当に気持ちよくて「いい!」とか「あぁぁ~!」とか言っていますし、ある意味ずっとドキュメンタリーのドラマですね。サウナ室は少し温度を下げて撮影することもあったそうですが、ほかの利用者もいるので水風呂なんかはそのままの温度で。だから役者さんは「これ、仕事でいいの?」って言っています(笑)。

親方 告知映像を見ると上野の『サウナ&カプセルホテル北欧』も出てきますよね。サウナーはひと目で分かるので、あの映像の時点でザワついてました。

タナカ 「北欧も混んじゃうんじゃねえか」みたいなね。

親方 でもオーナーのインタビューはめちゃくちゃ楽しみです。サウナ好きじゃない視聴者からすると、「何だこれ?」って映像かもしれないですけど(笑)。

タナカ オーナーが素で喋っていますからね。磯村勇斗くんのファンからすると、オーナーの裸なんていらない映像でしょうし。「これ視聴者に伝わるの?」って心配になるんですけど(笑)。

左からサウナの伝道師タナカカツキさんと、ととのえ親方

主題歌担当のコーネリアス以外にも音楽関係者にはサウナ好き多し

――主題歌の「サウナ好きすぎ」はコーネリアスさんの書き下ろしですよね。コーネリアスさんもサウナ好きなんでしょうか。

タナカ 好きやと思います。ドラマの主題歌なんてものを受けてもらえるくらいですから(笑)。

――コーネリアスさんの楽曲も、ととのった結果として生まれたものなんですね。

タナカ 知り合いの作曲家も製作期間中にずっと同じ音楽を聞き続けることになるので、どこかで耳を一度リセットしたいらしいんです。特にミックスの前はサウナに入ると言っていました。耳の状態がニュートラルに戻るらしくて。

親方 やっぱりクリエイターとサウナは相性がいいんですね。

タナカ 僕が「日本最初のサウナー」と言っている千利休も、当時のアートディレクターみたいなものですからね。

親方 YO-KING(真心ブラザーズ)もサウナ好きで、この前はカツキさんとKINGと僕の3人で名古屋のサウナに行きましたもんね。

タナカ YO-KINGは今同じ年齢なんですけど、サウナでは大先輩です。ドラマの音楽をやっていただいてる作曲家のとくさしけんごさんも、熱波師としての経験もあるくらい。音に関わる職業の人はサウナ好きが多いように思います。

親方 僕もコンサートに行く前とかはサウナに入りたくなりますね。まあ何の前でもサウナには入りたいですけど(笑)。食事の前とか。

タナカ なんなら終わった後もサウナに行きたい。

親方 分かります。再起動する感覚ですね。

タナカ そうそう。情報を一旦処理してね。句読点を打つ感覚とも言えるかな。

次回へ続く


ⓒ「サ道」製作委員会
ドラマ25「サ道」
放送日
2019年7月19日から 毎週金曜深夜0時52分~1時23分
放送局:テレビ東京、テレビ大阪、テレビ北海道、TVQ九州放送ほか
原作:タナカカツキ『マンガ サ道~マンガで読むサウナ道~』(講談社モーニングKC刊)
出演:原田泰造、三宅弘城、磯村勇斗、荒井敦史、小宮有紗、山下真司、荒川良々 / 宅麻伸
監督:長島翔
主題歌:Cornelius 「サウナ好きすぎ」(ワーナーミュージック・ジャパン)
エンディングテーマ:Tempalay「そなちね」(SPACE SHOWER MUSIC)


タナカ カツキ
由緒正しき「日本サウナ・スパ協会」が公式に任命する日本でただ一人の「サウナ大使」というステキな肩書きを持つマンガ家。元々はサウナが苦手だったが、ある日、思いきって入ってみた水風呂でととのってしまい、その日を境にサウナにどハマり。コップのフチ子の生みの親でもあり、それら仕事のアイデアは、ほぼサウナ内で思いついている。『マンガ サ道~マンガで読むサウナ道~』(講談社モーニングKC刊)2巻は7月23日発売。水草水槽の世界ランカーでもある。
https://www.kaerucafe.com/


Text=古澤誠一郎


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ととのえ親方
ととのえ親方
札幌在住。福祉施設やフィットネスクラブを経営する実業家にしてプロサウナー。サウナにハマったのは20代半ばの頃で、その後は世界各地のサウナも訪問。札幌を訪れる経営者や著名人をサウナに案内し、“ととのう”状態に導いてきたことから“ととのえ親方”と呼ばれるように。2017年にはプロサウナーの専門ブランド「TTNE PRO SAUNNER」を立ち上げ、'19年2月には友人の医師らとサウナの最適な入り方を提唱する「日本サウナ学会」も設立した。
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