パンツェッタ・ジローラモ氏に聞いた 仕事にも恋にも効く!? イタリア人あるあるネタ集

イタリア人たちは、当たり前の毎日がやけに楽しそうだったりする。その秘訣は彼らの生活習慣や独自のメンタリティーにあるようだ。そこでジローラモ氏に、イタリア式の毎日を陽気に過ごす極意を聞いた。

1 「一定時間だけモーレツに働く」

スーツ¥120,000(エリコ フォルミコラ)、タイ¥12,000(ユナイテッドアローズ)、チーフ¥5,200(ニッキー/すべてユナイテッドアローズ 銀座店 TEL:03-3562-7798)、シャツ¥29,000(バグッタ/トレメッツォ TEL:03-5464-1158)、靴は私物

イタリアでは夜遅くまで働くのは珍しいこと。24時まで働くなんてまずなくって、大体18時には仕事を終えるよ。前にイタリアに日本からの撮影クルーが来た時、「絶対に陽が落ちるまでに撮影を終わらせよう」とランチをスキップしたことがあったけど、イタリアではありえない! ちゃんと休憩することで集中して働き、仕事が終わったら家族や大事な人とディナーを楽しむのがイタリア式。

2 「出勤前にはアモーレに愛をささやく」

毎日、仕事に行く前には必ず恋人に電話するよ。でもたいしたことじゃなくて「おはよう、元気?」って普通の挨拶ね。電話だから見えないんだけど「今日もかわいいよ」とか(笑)。会話をして自分の元気を伝えたいし、彼女の声を聞くとパワーが湧いて仕事も頑張れるでしょ。あ、でも仕事中に電話することもある。「もしもし、僕の小鳥ちゃん」って話していても、その直後からまじめに働けちゃう。

3 「『お疲れさま』という言葉がない」

「ボナセーラ!」や「チャオ~」は言うけど、「お疲れさま」とは言わないね。この言葉は日本以外では聞いたことがないな。集中して働くけど、疲れ果てるまでっていう働き方はしないからかも。それと、イタリア人は皆、笑いながら仕事をしているよ。仕事は疲れることじゃなくて楽しいことだからね。だから営業スマイルではなくて、心からの笑顔なんだよ。そのほうが相手とも早く打ち解けられるよね!

4 「女性に会う時はやっぱり花束持参」

タキシード¥350,000、シャツ¥66,000、靴¥90,000、ボウタイ〈参考商品〉(すべてサルヴァトーレ フェラガモ/フェラガモ・ジャパン フリーダイヤル:0120-202-170)

花はある意味、言葉。花を贈るだけで、その人を想っていることを伝えられるからね。初めの1回だけじゃダメ。彼女の家に何回か行ったことがあっても、部屋に飾る花は習慣のように持っていくのが大事。一輪だってあるかないかじゃ大違いで、あれば女性はすぐに笑顔になるからね。なんて手軽に相手を喜ばせられることなんだ! 特別な日はもちろん、何気ない日常に贈るのがポイントね。

5 「実は浮気はなかなかできない」

日本、特に東京は本当に浮気がしやすいと思う(笑)! だって夜も働く人が多いから、「今日は残業で遅くなる」と自然に言い訳できるからね。イタリアの場合は家に帰る時間が決まっていて、帰らない場合は何をしているか伝えないといけないけど、言い訳がなかなかない。仕事でいろいろな街に行く人は浮気のチャンスがあるけど。でも浮気をしても、最終的に奥さんのところに戻る人が多いのはどの国でも同じことだね。

6 「腹から声を出す」

コート¥83,000(イーヴォ/トヨダトレーディング プレスルームTEL:03-5350-5567)、タートルニット¥34,000(ザノーネ)、パンツ¥27,000(ジェルマーノ)、ストール¥39,000(ジエレ/すべてビームスF 新宿 TEL:03-5368-7305)、靴は私物

日本人は喉から声を出すけど、イタリア人はお腹から声を出す。そのほうがクリアに伝わるからね。自分をアピールするには、きちんとした声で伝えないと他の人に負けてしまう。日本はテレビ番組でも会議でもみんな順番に喋るけど、イタリアの場合は自己主張が強い人勝ち。モノだって大きな声で宣伝したら売れるよね。お腹から声を出すことは自分の意見を通したいという気持ちの表れ。

7 「何でもアイロンをかける」

パンツや靴下、そしてベッドのシーツやジーンズまで何でもかんでもアイロンをかける人が多いね。そのほうがきれいだし気持ちいいでしょ。何より単純に、アイロンをかけるのが好きなんだよ。イタリア人はルーズに見られがちだけど、意外と几帳面で、細かな作業が得意。昔は母親や奥さんがやることが多かったけど、今は時代が変わって、男の人もよくアイロンをかけている。こう見えて私もアイロンの達人なんですよ!

8 「レストランで個室は論外」

イタリア人はVIPでもあまり個室を使わないよ。そもそも店側も個室を作らなきゃという意識がなくて、たとえあっても私は使わない。だって個室に入ると店の雰囲気を感じられなくて、つまらないから! 私のお母さんが日本に来た時も、個室に案内されて「レストランに来た意味がナイヨ! 私は人が見たい」と言ってたね。個室を使うのは......、ちょっとやらしい気持ちの時だけかな(笑)。

9 「女性を褒めるのは挨拶」

よく"イタリア人は挨拶するように口説く"と言われるけど、ちょっと違う。ただ挨拶のように、自然と女性を褒めるのが上手なだけだと思う。もちろん気になる女性を褒めることは多くて、今日褒めて明後日も褒めたら、明々後日は一緒にコーヒーを飲みに行けるかもしれないしね。コツは、例えば「綺麗な爪だね」という風に、自分が本当に感じて、彼女自身が気に入っていたり、自信を持っている部分を褒めることだね。

10 「ヤキモチが尋常じゃない」

イタリア人のヤキモチはすごいよ~! 小さなことでヤキモチを焼いて、その反応も派手。食事中に、彼女が他の男性と目を合わせたりしたらもう大変。その男性とケンカになる可能性もあるね。特に南イタリアの男性はヤキモチ焼き。でも女性もそれに慣れていて、「あなた以外ありえないから」ってすぐに仲直り。ヤキモチがいい刺激になって、ふたりの関係が熱いものになるともいえるね。

11 誰にとっても「女性は"神様"」

仕事が忙しいからって彼女のことをほったらかしにするのはありえないし、母親のことも大事にするし、女性へのリスペクトがかなり高い。恋愛でもリーダーは女性で、男性はさり気なく選択肢を差し出すのが役目。ベルルスコーニなんかは、オバマ大統領がいても女性がいたらそっちを見ていたんだよ。どんなに仕事に集中していても、女性より大事で魅力的な存在っていないからね!


Panzetta Girolamo
1962年イタリア・ナポリ生まれ。日本とイタリアの架け橋となり、2006年騎士の称号「カバリエレ~イタリア連帯の星」勲章を受章。15年間にわたり『LEON』すべての表紙を飾る。


Direction=島田 明 Text=大石智子 Photograph=隈田一郎 Styling=久保コウヘイ Hair & Make-up=北村達彦

*本記事の内容は16年11月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。 14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)