日経カップ3連覇!日本一のビジネスマンゴルファー・青木重人とは?

企業ゴルフの日本一を決定する「日経カップ」。 前人未到の団体戦3連覇を成し遂げた三井不動産には、 絶対的なエースと呼ばれる凄腕ゴルファーがいるらしい。 噂を聞いて訪ねると、現れたのはバリバリのアスリート風ではなく……。

すぐには上達しないけど、ずーっと上達できる。

企業ゴルファー日本一を決定する「日経カップ」には、第1回大会から6大会連続で出場しています。昨年は団体戦で3連覇を成し遂げ、個人戦でも優勝することができました。私たちのようなビジネスマンゴルファーにとって、日経カップは
甲子園や箱根駅伝のようなもの。そんな舞台で素晴らしい成績を残すことができて驚いています。

団体戦には4人で出場します。当社の場合、一定期間内に記録したベストスコアの上位4名に出場権が与えられるのですが、お恥ずかしながら、私はチームのエースとして社内予選をシードしてもらっています。ただ、2016年の日経カップでの成績がよくなかったので、昨年は自主的に社内予選にも参加しました。結果的には個人戦でも優勝することができましたので、今年こそ納得いく形でシード扱いに戻れるのかな?(笑)

小学生時代からのゴルフ歴は今では量も増えます。年を超えました。ベストスコアは「64」で、年間ラウンド数は30回前後。仕事関係の知人や社内のメンバー、昔からのゴルフ仲間と一緒に行くことが多いですね。私の場合は、日経カップが1年の集大成。大会直前になると、必然的に練習も増えます。

テレビカメラが入る決勝の舞台は、何度立っても緊張します。個人戦ならまだしも、やはり会社を背負った団体戦ですし、迷惑だけはかけたくない。私は第1回大会からずっと出場していますが、1番ホールのティーグラウンドにティーを刺す瞬間は必ず手が震えてしまうんです。他チームにも、緊張でボールを置けない人がたくさんいらっしゃいました。

昨年大会の勝因は、ずばり、チームの結束力ですね。合い言葉は3つ。「我慢のゴルフ」「集中!」、それから「(チームメンバーを)信じる」。

当社チームは毎年2名程度メンバーが入れ替わっていますが、昨年のメンバーは個々に勝負強さを発揮してくれた気がしますし、運にも助けられました。上がりの18番、イメージよりも強くヒットしたパットがカップに吸い込まれたのですが、個人的にはあの1打が大きかった気がします。

日経カップには三井不動産の一員として6大会連続出場。団体戦と個人戦で獲得した6つのメダルが、青木さんの敏腕ゴルファーぶりを物語る。きっとお仕事ぶりも金メダル級!?

実は当社のメンバーも4人全員が50代なのですが、どうして若い人たちは、こんなに面白いゴルフをやらないのでしょう(笑)。よく言われることですが、ゴル
フはビジネスマンのエチケットやマナーを身につけるうえで最適なツールのひとつだと思います。初めて会う人とのラウンドを繰り返せば、間違いなくコミュニケーション力が磨かれるでしょう。紳士のスポーツとしての心得を学べば、社会性もぐっと高まる。プレーヤーに求められる決断力や精神力は、ビジネスシーンでも求められます。例えば、ゴルフコンペの幹事を務めることは、飲み会のそれよりもはるかに大変ですよね。

私自身、海外赴任が長かった影響もあり、ゴルフを通じて多くの人と知り合うことができました。ゴルフ場でのコミュニケーションは、2時間の会食よりもはるかに深い。世代を超えて親密になれるからこそ、若い人にも挑戦してほしい。ただ、決定的な誘い文句がどうしても見つからないのが悩ましいところです。「ゴルフの欠点は面白すぎることだ」などと言っても、ピンとこないでしょう。や
はり、大切なのはとにかく始めてみること。私は単純に、若い人たちにもあの感動を味わってほしいなと思うんです。

得意とするドライバーは、知る人ぞ知る名工・遠藤製作所が展開する「EPON」を使用。「感覚派」の青木さんがクラブを選ぶ際の決め手は「パッと構えたときの収まりの良さ」とのこと。

私にとってゴルフは「永遠の課題」ですね。たくさん叩いてしまったラウンドでも、ひとつやふたつは「あ!」と思える気持ちのいいショットがある。それを増やしたくて練習し、増えてきたら今度は「思いどおりのゴルフ」をしたくてもっと練習する。課題は無限ですが、そこが魅力です。これはビジネスも同じ。課題はひとつずつ潰すしかありませんし、失敗を繰り返しながら練習あるのみ。練習なくして、強すぎるパットが入るような運は転がりこみません。

ちなみに……。当社の場合、日経カップで優勝してもボーナスが増えることもなければ、特別な手当がつくこともありません。ただ、ゴルフに対して理解がある会社に心から感謝しています。

Shigeto Aoki
1966年東京都生まれ。12歳でゴルフを始め、高校時代は留学先でゴルフ部に所属。大学時代もゴルフ部に在籍し、来日外国人プロの通訳やアテンドのアルバイトにも精を出した。海外事業部の部長補佐を務める三井不動産のエースは企業ゴルファー界の有名人。GOLF PROFILE ゴルフ歴:40年 年間ラウンド数:30回 ベストスコア:64 ゴルフ仲間:仕事関係、社内

Text/細江克弥 Photograph/杉田裕一[POLYVALENT]


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