世界中の富裕層が注目! 超豪華リバークルーズ体験記<前半:客船編>

旅の目的は数あれど、世界中を旅する玄人を唸らせるのがメコン川をクルーズする「アクア・メコン」だ。企画・運営するアクア・ペディションズは、今年12月ついにオーシャン沿岸クルーズに参入する。その礎となったのは紛れもなく、この大人気リバークルーズが世界中の人から愛されたこと。細部にまでこだわった船のデザイン、そして考えつくされた運航ルートに待ち受ける、未知なる体験の数々をレポートする。


ベトナムとカンボジアの地を優雅に渡り歩く

リゾート、歴史ある街、秘境など、世界中を旅する富裕層たちが今、こぞって集まるクルーズがあると聞いて、ベトナムに向かった。ホーチミンで集合した後、原付や自転車が往来する活気溢れる町並みを横目に、クルマに揺られること約90分。目の前に現れたのは、メコン川に浮かぶ瀟洒なデザインの小型船「アクア・メコン」。

メコン川は全長約4000kmの大河で、ラオス、ミャンマー、カンボジアを流れる。滞在期間中、超一流のサービスを受けながら、この壮大なるメコン川を航路として、ベトナムとカンボジア間のクルージングが幕を開ける。

ポイントは、世界遺産を巡るだけの旅ではないこと。普通の観光客がなかなか足を踏み入れられない人里離れた村や、生活の中心ともいえる活気溢れる市場での未知の体験、そして、そこで力強く生きる人々との出会いを求めて出発する。それが実現できるのは、ひとえに常日頃から現地の人たちと交流を重ね、想いを共有してきた、アクア・メコンのクルーの陰ながらの努力によるものだということが後にわかる。

乗客とクルーの比率はなんと1:1

未開の地へと誘うクルーズ船は、全長62.4m、スイートルーム全20室、乗客定員40名の非常にプライベート感あふれるもの。客室は広さ30㎡で、バルコニーつきとバルコニーなしが選べる。前者はバルコニーで寛ぐスペースがある分、部屋がコンパクトになり、後者はその分、部屋が広く使えるという違いだ。全室、天井から床までのガラスドアを通して、メコン川の雄大な景色を眺められる。

実は、乗客40名に対して、乗組員の数はなんと40名! 思わずマンツーマン!? と驚いてしまうが、これこそ、船上の5つ星ホテルクラスのサービスといわれるゆえんだ。また、クルーはベトナム、カンボジアの現地からの採用が大半を占めつつも英語が堪能で、常に笑顔でもてなしつつ、程よい距離感を保ってくれるホスピタリティを兼ね備える。船上という、ほとんどの時間を一緒に過ごす状況のため、非常にありがたい。

1日3食、4泊しても飽きが来ないアレやコレ

「アクア・メコン」は1日3食をすべて船内でいただくのは、ほぼアジア・エスニック料理なので、正直飽きがくるのではないかと不安な面があった。

結論は……
「おかわりください」と、頭で考えるより先に声が出ていた。

つまり、食欲は掻き立てられっぱなしだったのだ。もっともアジア・エスニック料理好きにはたまらないラインアップ!

思わず頬が緩む、クセになる美味しさは、シェフの高い技術力、センス、目利きによるところが大きい。また、海外の人に対しても食べやすくアレンジしてくれていることと、毎日クルーズ先の市場から直接、新鮮な魚や野菜などの食材を仕入れていることにあるのだろう。すべてが繊細な味つけで、食感にもこだわり、ポーションも小さめなので、いろいろなものを少しずつ食べることができる。現地のフルーツも、すべてがみずみずしく甘い。もちろん、パクチーやナンプラーなどが苦手なら事前に相談が必要なのだが。

個人的に嬉しかったのは、アンコールワットビール、ハウスワイン(スパークリング、赤、白)といったアルコールがクルーズ料金に含まれている点。起きぬけに1杯、小型船で向かう現地のエクスカーション(体験型のアクティビティー)を終えて1杯、食事中に1杯、寝る前に1杯。雄大なメコン川をクルージングしながらの数々の1杯は至福の極み。この他、別途料金を払えば、特別なカクテルやワインも豊富に用意がある。

予定表にないサプライズ体験 

最終日前日の夕方、小型ボートで船に戻るはずが、なぜか勢いよく通過。あれ!? と意表を突かれたのも束の間、たどり着いたのは広大な砂洲だった。真っ白な砂洲でくつろぎながらサンセットを眺めるアペリティフは、クルーによるサプライズ! 陽が沈みゆくなか、川の水面が光り輝き、幻想的な雰囲気に一堂息を飲む。少人数のクルージングゆえ、日に日に乗客同士の交流が増え、親交が深まるのもこの旅の醍醐味だ。

コンパクトでありながら、快適かつロマンティックな船内

クルーズの目玉ともいうべき、小型ボートで向かう現地のエクスカーションについては<後半:探検編>で後述するが、実は、エクスカーションに参加せずに船内で1日ゆっくりするという選択肢もある。その時間を特別なものにしてくれるのが、船内の施設だ。

なかでもお薦めは、船首のプールとプールサイド。メコン川のインフィニティプールだなんて、粋。まさにそのひと言に尽きる。夕日を全身に浴び、沈む瞬間をただただひたすら眺めるものいい。その他、ジムやスパなどで身体をメンテナンスするもよし、シアタールームで映画に浸るもよし、川の流れや移りゆく街並みを眺めるもよし、ラウンジでスタッフを語らうもよし。もう一歩も出たくない! と思えるほど寛ぎのひとときを過ごせる。

ホスピタリティ、船の快適性、食事のレベル、そのすべてにおいて一流でありながら、肩肘張らない本物のラグジュアリーが存在していた「アクア・メコン」。4泊5日という期間、心地よさと開放感に満たされ、最終的にはもっとこの船で滞在したかったというのが素直な感想。プライベート感たっぷりの最先端の機能を備えた客船でありながら、クルーや乗客同士の温かな交流がなせる技にすっかり魅了された。

後編に続く


アクア・メコン(ベトナム&カンボジア)
日程:1月1日〜5月2日、7月31日〜12月28日
料金:7泊(出航日は金曜)$9,450(1階デッキ)、$9,800(2階デッキ)/4泊(出航日は金曜)$5,400(1階デッキ)、$5,600(2階デッキ)/3泊(出航日は火曜)$4,050(1階デッキ)、$4,200(2階デッキ)
日程:5月3日〜7月30日
料金:7泊(出航日は金曜)$6,615(1階デッキ)、$6,680(2階デッキ)/4泊(出航日は金曜)$3,780(1階デッキ)、$3,920(2階デッキ)/3泊(出航日は火曜)$2,835(1階デッキ)、$2,940(2階デッキ)
※2名1室利用時の1名あたりの料金


問い合わせ
アクア・エクスペディションズ日本地区販売総代理店
インターナショナル・クルーズ・マーケット TEL:03・5450・9213
www.icmjapan.co.jp/aqua

Text=谷内田美香(ゲーテWEB編集部)  Photograph=Hiro Matsui