なぜ、ポルシェは世界で愛され続けるのか?【空冷ポルシェ③】

ここ数年、中古車市場において空冷ポルシェの価格が値上がりしている。 今なお色褪せない空冷ポルシェの魅力を、オーナが語る。


30年経っても変わらないオーバークオリティ

「こんなカエルみたいな顔しているのに、最近のクルマより断然速いんですよ」

オリジナルバッグブランド、キタムラの北村 信氏が’88年製の911ターボを購入したのは昨年。半年の修理期間を経て、今年の春から乗り始めた。

「通勤の足として使っています。乗るのが難しいといわれていますが、意外と大丈夫。そしてとにかく速い。若い人から見れば、新幹線より速い蒸気機関車みたいなものかもしれませんね(笑)」
 
30年経っても変わらず走り続ける驚異的なクオリティには学ぶところも多い。

「ものづくりに関わる人間なら、このクルマがとことん考え抜かれてつくられたことがわかるはず。乗っていると、それをひしひしと感じます。戦車のような頑丈さは、明らかなオーバークオリティ。でもだからこそ世界で愛され続けるんでしょうね」

「幼いころからの憧れ」というこの911ターボが3 台目の空冷ポルシェ。目利きの仲間にチェックしてもらい、状態のいい1 台を購入。「見ただけではなかなかわからないです」。
Shin Kitamura
1967年生まれ。「ハマトラブーム」を生んだオリジナルバッグブランド、キタムラの2 代目。トラディショナルなデザインと品質に定評がある


Text=川上康介  Photograph=五十嵐 真