中村俊輔 & 愛犬 キティ 「自己表現下手が下手なのは僕とよく似ている」

ともに人生をすごず最愛の存在。彼らが暮れる喜び、気づかせてくれた思いもかけないアイデアの数々。もう、君なしでは生きていけない。

子供の成長に大きな影響を与える存在

長年所属していた横浜F・マリノスからジュビロ磐田へ移籍した2017年シーズン。自身の持つJリーグ最多フリーキックゴール数を更新。39歳にしてハードワークも厭わず、チームを牽引した中村俊輔氏。

「新たな向上心、欲が芽生えた一年だった」と振り返る。

中村家にトイプードルのキティがやってきて、6年が過ぎた。

「とにかく大人しくて静か。自己表現が下手なのかも。そういうところは僕によく似ている」 

キティと名づけたのは長男だ。当時、中村家は3兄弟。家族の一員となった初めての女の子に少女らしい名をつけたのだろうと父は想像する。

「僕の実家でも、長年猫を飼っていました。家に動物がいるだけで優しい気持ちになります。今、子供たちがキティの世話をしているのを見ると、キティが彼らの成長に大きな影響を与えていると感じます」

その後長女が、そしてこの夏第五子となる四男も誕生。その育児に子供たちが参加している様子にも、キティの存在の大きさを感じる。

「キティの自宅出産を家族で見守ったんです。小さい身体で頑張る姿に心打たれました」 

1匹が誕生したものの、2匹がお腹の中で命を落とした。

「すべてを見ていた子供たちは罪悪感を抱き、泣き出してしまったのですが、獣医の先生が『これは仕方のないことだから』とお話ししてくださったんです。その後、産まれたばかりの弟を可愛がる子供たちの姿に、キティの出産で彼らなりに命の尊さを学んだと感じました」 

長男は中学生になり、長女も来春小学校へ入学する。子供たちの成長をキティとともに見守りながら、現役としての残り時間を駆け抜ける。


Shunsuke Nakamura
1978年神奈川県生まれ。横浜マリノスでプロデビュー後、イタリア、スコットランドなどでも活躍。日本代表でも98試合24得点と司令塔として君臨した。(キティ・トイプードル・メス・6歳)

Text=寺野典子 Photograph=吉田タカユキ

*本記事の内容は17年12月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。 14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)