セール時に見かける"3 for 2"は本当にお得なのか!?【英語レッスン】

35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者。「その英語力でよく来たね(笑)」と日本人含め各国人からお叱りを受けつつ、覚えたフレーズの数々。下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。「人のEnglishを笑うな」第36回!  


ショップでよく見かける張り紙の謎を解く!

冬のセールシーズン、スーパーマーケットや、デパートでもこう書かれた看板をよく見かけます。

3 for 2

そういえば、ロンドンに来る前にたまに行っていたアメリカ出張でも、こう書かれた張り紙をよく見かけていたのですが、意味がわからないうえにもちろん店員に英語で質問もできなかったので、この張り紙のある店ではあまり買い物をしないようにしていました。

これは「2つ買えば1つ無料」「2つ分の金額で3つ買える」という意味でした。

buy 2 get 1 free”という売り文句をみかけたことがある人も多いかと思います。これも同じ意味です。

特にセール時、化粧品売り場では店員が強引なことが多く「1つください」と言っているのに3つ袋にねじこんで2つ分の金額を請求してくることもあります。いくら割安になるとはいえ、化粧品の場合は一つの単価がそんなに安くないので「1つでいいんです」と言うと “Are you sure!?(本当にそれでいいのか⁉)”と少しキレ気味に言われたこともありました。

3 for 2よりも、ひとつを半額にしてもらったほうが嬉しいのにな、といつも思っています。  

眉唾もの、ってなんていう?

テレビで料理番組を見ていると“a pinch of salt”というフレーズがよく出てきます。これは「塩をひとつまみ」という意味で、もちろんレシピなんかを調べていてもよく出てきて日常的に使われているので、渡英してわりと早い段階で覚えたフレーズです。しかし先日新聞のコラムをパラパラ読んでいたらこんな表現を見つけました。

I always take these kinds of survey with a pinch of salt.

私にとって雑誌や新聞を英語で読み切るのはまだまだ難しく、しかしこうしてたまに知っているフレーズを見つけるととても嬉しくなります。しかし、この場合、「私はその種の調査にいつも“ひとつまみの塩を入れる”」になってしまい意味不明です。調べてみると。

take something  with a pinch of salt = 疑わしく思う

ということだそうです。ですので、この文章は「私はいつもその種の調査を疑わしく思う」という、新聞の社説らしい表現でした。日本語で言えば、「眉唾ものだと思っている」というところだと思います。

ちなみにアメリカ英語だと微妙に言い方が違い

take something with a grain of salt”と表現するそうです。

ケンブリッジの辞書には以下の例文もあります。

You have to take everything she says with a pinch of salt, because she tends to exaggerate.(彼女はなんでも誇張して言いがちだから、あまり信用しないほうがいい)

この先人生でそういうシュチュエーションがあるかはわかりませんが、ネイティブ相手に、ちょっとシニカル、あえて意地悪に言いたい時にはこの表現はいいのかもしれません。

話題のカランメソッド、果たして効果のほどは!?

今年からカランメソッド のクラスに通い始めました。一緒に無料の語学クラスに通っていたロシア駐在員の妻から「とんでもなく授業料の安いクラスがある」と教えてもらったのです。

カランメソッドとはイギリスで生まれたスピーキング・リスニングに特化した英語学習法です。教師の質問にどんどん答えていく、というのがルールなのですが、例えば、“Is this a pen?”という質問には“No it isn’t a pen but it’s a notebook”などというようにYesかNoだけではなく、センテンスで瞬時に答えなければいけません。瞬時に答えられない場合は、すぐに教師が回答を言うので、その後に続いて発音し、文の構造と発音を確かめていきます。会話のスピードがはやく、母国語で考えている時間がないので、勉強法よりも早くスピーキングをマスターできるといわれています。

日本のオンライン英会話でも何度かこのコースは受けていて、1年間英語を勉強していたわりにレベルテストの結果、12段階中2という底辺レベルに割り振られてしまいました。しかしレベル2でもスピーキングが苦手な私にとっては難しいと感じるくらいです。一方でこのロンドンのクラスは、かなりいい加減なレベルテストで、一気に5段階アップのレベル7という判定結果。この学校にはアジア人がほとんどおらず、おそらく「文法の知識とスピーキングの能力がかけ離れている」という日本人の状態を知らないのかもしれません。

とは言え、始めてみれば、他の生徒も瞬時に答えられるわけではなく、大体がみんな先生の後について発音しています。ああ、それでいいなら続けられるかも、そう安心しつつも、今まで教科書をじっと読む勉強が中心、ディスカッションのレッスンでも、ついジェスチャーや単語で乗り切るなどしてきた私にとっては目新しさがあります。

レッスンは発音も矯正してくれます。「R」の発音の悪さは自覚しているので、普段からものすごく注意を払うのですが、ついおざなりになってしまうのが「TH」の発音です。他の生徒の前で「TH」練習用のこのフレーズを完璧にできるまで言わされたこともありました。

The thirty nine thieves threw the log away.
(「39人の泥棒が、丸太を投げた」。舌がちぎれそうになるので、ぜひ発音してみてください。)

まだカランを始めて日は浅いですが、なんとなく街で“Pardon?”と言われる回数が減ってきたような気もします。先日は、明らかにネイティブの小さい子供に英語が通じ、大変感動しました(相手が大人だと、私の英語が下手でもジェスチャーや雰囲気で察してくれるのですが、小さな子だとそれはあり得ません。私にとっては長らくハードルが高かった会話相手なのです)。

もう少しこの英語練習法を続けてみたいと思っています。

MOMOKO YASUI
ロンドン在住編集・ライター。1983年生まれ。男性ライフスタイル誌、美術誌、映画誌で計13年の編集職を経て2018年渡英。英語のプレスリリースを読むのに膨大な時間がかかって現在、仕事が非効率。 


Illustration=Norio