『Casa BRUTUS』編集長が選ぶ、今注目のベストソファ3選!

多くの家具に触れてきた人気インテリア・建築雑誌の編集者に聞いた、本当に価値のあるソファとは? そのセンスを自宅に取り入れたい。


座るというより愛でる

「感度の高い方々の間で最も注目を集めているのが、ル・コルビュジエのインド・チャンディーガル都市計画のために、ピエール・ジャンヌレがデザインしたアームチェアです」と雑誌『Casa BRUTUS』編集長の西尾洋一さん。当時、ジャンヌレは図面を渡して大まかなアドバイスをするだけで、現地の職人がチークの無垢材を用いて自由に制作したそう。そのため、モダニズムのデザインと不均一で無骨な仕上がりが融合し、なんとも言えない魅力がある。

Pierre Jeanneret 「キャピトル コンプレックス アームチェア」 ヴィンテージモデル「PJ-SI-32-A」(1958~1959)。H760 × W700 × D840mm 価格は要問合せ(GALLERY-SIGN TEL:03-6812-9136)

アルフレックスの「マレンコ」は1971年の発売以来、ロングセラーを続けるソファで、座布団を組み合わせたような温かみのある風貌だ。

「座椅子感覚で使えるので、床に座って暮らす生活が長かった日本人にとっては、ほっとするデザインなのかもしれません。さらにカバー用ファブリックやレザーが200種類以上もあり、ここで遊ぶこともできます」

座椅子のようなユーモラスなフォルムは、空間を選ばないマスターピース。

逆に椅子は見た目を重視。

「個人的には北欧家具を買おうと思ったことはないのですが、ハンス J .ウェグナーの『フラッグハリヤードチェア』だけは別。鋼管のフレームにヒモを張り巡らせて、座面は北欧らしからぬインダストリアル感があり、さらに毛足の長いシープスキンをのせることで、ラグジュアリー感まで加味。座るというより愛めでるものですね」

Hans J. Wegner 「PP225 フラッグハリヤードチェア」 北欧モダンでありつつ工業製品のようなチェアは、巨匠ハンス J. ウェグナーがデザインした。W1040 × D1150 × H800mm ¥1,438,000~(DANSK MØBEL GALLERY TEL:03-6263-0675)


Yoichi Nishio
西尾洋一。1976年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、マガジンハウス入社。『Tarzan』『relax』『anan』編集部を経て、2012年3月より『Casa BRUTUS』編集部に勤務。’18年1月に同誌編集長に就任。


Text=篠田哲生