なぜメルボルンは「世界で最も住みやすい街」に選ばれるのか?【直行便搭乗ルポ】

ギャラリー、ストリートアート、カフェ文化、トラム、熱気球、リバークルーズ、世界遺産……。オーストラリア第2の都市、メルボルンは「世界で最も住みやすい街」として知られている。ゲーテ編集部では2017年9月1日に就航した日本航空の直行便を利用し、メルボルン取材を敢行。なぜ、最も住みやすい街に選ばれるのだろうか。その理由を探りに行った。


2011年から7年連続で世界一

イギリス・エコノミスト誌の調査部門『エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)』が毎年発表している「世界で最も住みやすい街ランキング」で、ここ10年間で圧倒的な評価を受けている都市。

それは、オーストラリア第2の都市、メルボルンである。

1854年に建てられたオーストラリア最初の駅、フリンダース・ストリート駅

同ランキングは、世界140ヵ国を対象に「安全性」「医療」「文化・環境」「教育」「インフラ」の5項目を判断材料とする。'18年こそオーストリア・ウィーンにトップの座を譲って2位だったものの、'11年から昨年まで7年連続で1位を獲得。中心街は歴史ある世界遺産に加え、おしゃれなカフェやギャラリー、ストリートアートも有名。グルメ都市としても知られている。

そんな”安定感抜群”の都市をこの目で見るにはうってつけの航空便が'17年9月1日から就航。JALの成田ーメルボルン直行便だ。本誌編集部は往復ともこの直行便を利用し、「世界で最も住みやすい街」への取材に出向いた。

JALによるメルボルンへの直行便は毎日1本、成田空港で運航。出発便の時刻は午前11時と良心的な時間のため、朝はいつも通りに起床した。時差は2時間で、その影響を受ける心配もまったくないため、前夜もぐっすりと就寝。余裕をもって3時間前に空港に到着し、JALのラウンジで旅の準備を整え、いざ空へと飛び立った。

フライトは約10時間だが、映画や読書、そして充実の機内サービスを堪能していると、あっという間にメルボルンに到着した。現地の時間は、午後11時すぎ。メルボルン国際空港から、宿泊先のホテルがある中心街までは「スカイバス」に乗って30分弱だった。バスは24時間休まずに頻繁に出ているうえに、市街地にも、とても近い! メルボルンに降り立ったばかりなのに、早速「世界一住みやすい街」と評価されていることに納得した。

東京は12月で寒さが厳しいため防寒具を着用していたが、メルボルンは夏前。暑くもなく、寒くもなく実に過ごしやすい気温。午前1時頃に市内の宿泊先ホテルに到着した。

翌日は9時に起床。日本人にとって、時差ぼけなしで英語圏の海外に行けることは実に魅力的だ。ホテルで朝食を食べた後、街探索へ。1854年に建てられたオーストラリア最初の駅フリンダース・ストリート駅に出向き、クラシックな建築を見学。その後、徒歩でビクトリア州立図書館へ。上から見ると綺麗な八角形にデザインされている読書室はとても美しく、壁一面には古書が並べられ、まるで「ハリーポッター」の世界が広がっているよう。週末だったため、チェスをしている夫婦や親子も見かけられ、地元から愛されている図書館なのだと実感した。その後はストリートアートが広がる裏路地を歩き、昼食へ。

ランチの場所に選んだのは、路地裏のステーキハウス。店の前にセッティングされたテーブルに座り、オージービーフを満喫した。今話題のスイーツも堪能。おなかがふくれたところで、次は、トラムに乗ってサッカースタジアムへと向かった。本田圭佑が所属する「メルボルン・ビクトリー」の試合は見られなかったが、同じスタジアムをホームとする、もう1つのチーム「メルボルン・シティ」の試合を観戦。その後、中華街へと繰り出して夕食を食べてから、空港へ。

帰りの便は、24時45分発。旅の疲れもあってか、機内では熟睡し、目覚めると、朝だった。到着は、日本時間午前8時40分。胸を張って「無駄」がない旅だったといえる。

メルボルンが「世界一住みやすい」と言われる最大の理由。それは、とにかく「安全性」が高いということに尽きる。街を歩く人々の表情からは、「切羽詰まっている感じ」や「何かを恐れている感じ」はまったく感じなかった。朝の川沿いにはサイクリングやランニングをしている人が多く、昼のカジノには休日の家族連れだらけ。みな一様に暮らしを愉しんでいる印象を受けた。そもそも、治安が悪ければ、レストランが路地裏の路上にテーブルをセッティングすることも不可能だ。

スタジアムに向かう途中のトラムで話した子供の言葉が印象に残っている。

「シティと、ビクトリー、どっちのファンかって? それは絶対、シティだよ。だって、パパがずーっとシティを応援しているからね」

親の影響を受けて、子が地元チームを応援する。それは「安全」かつ成熟された「文化」を長年保ってきた証拠だと思う。メルボルンには、確かにそれがあった。住んでみたいか?と聞かれれば、間違いなく答えは「イエス」である。


<出発前には、成田空港のラウンジを堪能すべし>

JALの航空機に乗る際には、ラウンジを大いに活用してほしい。「サクララウンジ」では、あたたかみのある広い空間に、デスク、ソファー、マッサージチェア、シャワールーム、仮眠ルーム、キッズルームなどが配置されており、仕事にも、くつろぎ空間としても最適だ。2階のダイニングバーでは「美味しい」と評判のJAL特製オリジナルビーフカレーがオススメ。大ぶりの牛肉と複雑な果実味、そして品のいいスパイス…。ウワサ通りの見事な味わいを堪能できる。

ファーストクラスラウンジの最大の特徴は、寿司職人が待ち構えていること。目の前で寿司を握ってくれるという、なんとも贅沢なサービスだ。「英国王室御用達」のマークが表ラベル上部に輝く「ローラン・ペリエ」などのシャンパン、ワインなど、アルコール類も豊富なラインナップが揃う。「メゾンカイザー」の焼きたてパン、「Soup Stock Tokyo」のスープ、「キルフェボン」のクッキーなども用意されている。さらに特筆すべきは、プレミアムブランド「ジョン ロブ(英国靴)」とのコラボレーション。旅立ち前の身支度として、ジョンロブ伝統のシューポリッシュ(靴磨き)サービスを受けることができる。


<注目の機内サービスを堪能すべし>

JALのエコノミークラスとプレミアムエコノミークラスでは、若き料理人たちによる料理コンペティション「RED U-35」の上位入賞者6名が監修した機内食が用意されていた。

季節ごとに2名のシェフによる自由な発想でのメニューとなっている。今回搭乗したメルボルン便では、メインディッシュは、イタリア料理『モナトリエ』野﨑翠シェフ監修の「冬に美味しい野菜と鶏肉のべっこう煮」、日本料理「菊乃井本店」酒井研野シェフ監修の「サーモンの柚子香る豆乳クリーム煮込み十五穀米添え」の2種類から選択。サイドディッシュは酒井シェフ監修「漬物を入れた和ポテトサラダ」と、野崎シェフ監修「鱈とグレープフルーツのカルピオーネ」。デザートは「ラズベリーとクリームチーズのムース米紛のタルト」だった。

1品1品にシェフのこだわりが詰め込められているため、味わいはやはり上質。作っているシェフの顔が明確にわかるため、空の上のレストランを愉しんでいるようだった。

キャビンでは、好きな時に自分でお菓子を取りに行ける「SKY OASIS」サービスも実施。お菓子が置かれているテーブルには、客室乗務員お手製のクリスマスの飾りつけられていた。

また、到着前には、新しい”驚き“と”楽しさ“に出会える機内食「JAL KITCHEN GALLERY(JALキッチン ギャラリー)」を実施。「AIRシリーズ」第26弾として、スープストックトーキョーとコラボレーションしたJAL機内食オリジナルメニューの「白いんげん豆とベーコンのミネストローネ」が提供された。


Text=ゲーテWEB編集部