【ゴルフ連載】DaiGo録.その2 「ネガティブなイメージが、ナイスショットを生む」

「ゴルフはメンタルのスポーツだ!」との定説にのっとれば、「メンタリスト」を名乗るあの人に、ゴルフのコツを聞いてみたい。ビジネスアドバイザーとしても活躍する、メンタリストDaiGoの、”ゴルフとビジネスに効くことば”をお届けします!

日本人の95%は「防衛的ペシミスト」

皆さんは『防衛的ペシミスト』という言葉をご存じでしょうか。

人間のメンタリティは大きく分けて2つに分類することができます。『防衛的ペシミスト』は、それまで成功していても「次は失敗するかも」と考えるタイプ。反対に、『戦略的オプティミスト』は「次も大丈夫でしょ」と考えるタイプ。わかりやすく言えば「ネガティブ派」と「ポジティブ派」と言い換えられるかもしれません。

学術的に、私たち日本人の95%は前者「防衛的ペシミスト」に該当するといわれています。つまり、私たち日本人の大部分は、何かの問題に直面した時にポジティブなイメージを持とうとするほどプレッシャーを感じてしまう。

ダーツを用いたこんな実験があります。

「ど真ん中に刺さる!」というイメージを持って投げた場合と、「とんでもないところに飛んでいくかも!」というイメージを持って投げた場合、なんと、後者のほうが30%も的中率が上がるという結果が出ました。極端に言えば、私たち日本人の多くは、「隣にいる人の顔にダーツが刺さってしまう」という極端にネガティブなイメージを持って投げたほうが、命中する確率が飛躍的に高まるのです。これをゴルフのスコアに換算すると、ものすごい差になって表れますよね。

例えば、ゴルフのティーショット。皆さんは「いつもどおりやれば大丈夫」や「絶対にフェアウェイど真ん中!」など、ポジティブなイメージを持つことでいいショットが打てると思い込んでいませんか? 実はそれ、大きな間違いです。

「防衛的ペシミスト」というメンタリティは人間のDNAに記憶されたものであり、時代の移り変わりによる人間性の変化に左右されません。これが心理学の強いところ。真理に近い概念であると僕は思います。

もちろんこれは、ゴルフやダーツだけでなく、あらゆる局面に応用して考えることができます。仕事の大事なプレゼン、朝から心臓バクバクの日に、あなたは「いつもどおりやれば大丈夫!」と自分に言い聞かせていませんか? あるいは、ものすごく緊張している同僚に対して、「絶対に成功するから心配するな!」と声をかけていませんか?

その言葉は、自分自身や同僚に対して過度のプレッシャーを与えています。そういう場合には、「いつもどおりやれば大丈夫!」ではなく「前代未聞の大失敗をするかも!」と考えてください。自分でも気づかないうちに、スッと力が抜けているはずです。

もちろん僕も防衛的ペシミストに該当するメンタリティの持ち主ですから、ゴルフのティーショットの際にはいつも「後ろにいるオジさんの顔面に直撃する」「とんでもないOBショットを打って隣のコースまで飛んでいく」など、極端にネガティブなイメージを持ちながらドライバーを握っています。打球の行く末を目で追いかけてニヤリ。自分でも驚くようなナイスショットは、ネガティブな発想から生まれているのです。


Text=細江克弥 Photograph=杉田裕一[POLYVALENT] Hair & Make-up=茂木梨沙


DaiGo
DaiGo
1986年生まれ。慶應義塾大学理工学部卒。ジェネシスヘルスケア顧問。新潟リハビリテーション大学特任教授。学生時代から人の心を作ることに興味を持ち、人工知能記憶材料系マテリアルサイエンスを研究する。英国発祥のメンタリズムを日本に初めて紹介したことをきっかけに、日本唯一のメンタリストとしてTV番組に出演。その後は、活動をビジネスやアカデミックな分野へ転換し、企業のアドバイザーや、プロダクト開発、作家、大学教授として活動。著書は、累計210万部を突破(2018年1月現在)。趣味は、1日10~20冊程度の読書、猫と遊ぶこと、ニコニコ動画、ジム通い。
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