イタリア語の伝道師・KAN!? ~野村雅夫のラジオな日々 vol.14

現在、大阪のFM802を中心に、ラジオDJや翻訳家などさまざまな領域で活躍する野村雅夫さん。この連載は、野村さんのラジオというメディアでDJをすることの醍醐味や、ラジオで出会ったアーティストとのエピソードを披露してもらう。今回は、実はイタリア語が得意なKANさんを迎えたダジャレ連発の爆笑トーク!


ラジオの大先輩、KAN

僕の尊敬する人にはこんな特徴がある。自分の専門だけではなく、様々な分野にまたがる豊富な知識を持っていること。さらに、その見識や教養をバカバカしい(と思える)ことにも余すことなく活かしてしまうこと。今回番組にお招きしたKANさんもそのひとり。物腰はいたってジェントル。スタジオでもスタッフ一人ひとりに握手をして回られる。そして、顔色を変えずに冗談をおっしゃる。番組を進行する身としては一刻も油断ならないKANさんとご一緒した、スリリングなラジオの生放送を追体験いただきたい。

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雅夫 この時間はゲストをお迎えしました。声をお聞かせください。

KAN チャオ トゥッティ・リ・アスコルタトーリ ボナ・セーラ ソノ KAN ピアチェーレ。

雅夫 ボナ・セーラ。

KAN ボナ・セーラ。

雅夫 エ・タント・テンポ・ケ・ノン・チヴェディアーモ コメ・ヴァ?

KAN スト・ベーネ、グラッツィエ。

雅夫 とりあえず、何となく、イタリア語で会話してみましたが、なんとおっしゃったんですか?

KAN ええと……「リスナーの皆さま、こんばんは。KANです。よろしくお願いします」

雅夫 そして僕は「お会いするのはずいぶんお久しぶりですね」と申し上げました。しかし、この調子でずっと逐次通訳スタイルでやってると、ゲストコーナーが倍かかるってことが今わかりましたよ。

KAN 僕はそのつもりで来てますから。

雅夫 えええええ!? ハハハ。

KAN この分数で何を言えるんだろうと思ってね。フフフ、えっと、この番組は4月からですか?

雅夫 そうなんですよ。チャオ・アミーチ(やあ、みんな)なんて言って、気軽にリスナーと交流しようと。

KAN アミーコ、アミーチ、アミーカ……

雅夫 アミー?

雅夫・KAN ケ

雅夫 そう、アミーケでございます。はい、今おっしゃったのは、イタリア語で友達を意味する言葉の活用ですね。

KAN そうです。

雅夫 友達の活用って何だっていう話ですけど。

KAN 男性単数がアミーコ。複数がアミーチ。

雅夫 女性形が?

KAN アミーカ。

雅夫 女性複数が?

KAN アミーケ。

雅夫 はい。男女混じるとアミーチでいいんですけどね。

KAN 混じるとアミーチなんですね?

雅夫 はい。男性複数に合わせることになります。

KAN なるほど。チャオ・アミーチ。なるほど。

雅夫 なんか、僕ね、今日はFM802じゃなくてNHKにいる気分になってきました。

KAN それはね、僕の育ちがNHKなんですよ。どっちかっていうと。

雅夫 ハハハ、そういうことか。いや、そういうことじゃないですよ。

KAN そうですか。

雅夫 いや、でも、本当にチャオ・アミーチっていう番組ですから。もともと、これまでもKANさんに僕は、KANさんが主宰されている世界カタコト協会の活動についてを中心に、802でもお話をうかがってきたわけですが、ついにこういうイタリア語を冠した番組にご登場いただけたということで……「感」無量です!

KAN あららら。普通のダジャレじゃないですか。

雅夫 ハハハ この辺から始めてみようということで……今日はこんなメッセージも届いているんですよ。「かんの母さん」という方から。

KAN へ?

雅夫 33歳の女性の方です。「世界カタコト協会のKANさん、マチャオさんとのイタリア語トーク、楽しみにしています。8月に男の子を出産し、『かん』と名づけました」

KAN それは素晴らしい。どんな字でしょう。

雅夫 環太平洋、環状線、環境の「環」です。メッセージはこう続きます。「KANさんのように、知的でふざけたジェントルマンになってほしいなと願っております」

KAN しかも変態ですからね。

雅夫・KAN ハハハ。

雅夫 こんなメッセージもございます。「永遠の28歳」という34歳の女性の方ですけど。どっちなんだよ! この方、「KANさんの上品な下ネタトークが聞きたいです」と綴っていますよ。

KAN 俺、下ネタなんて言ったことあるかな。だって、おっぱいっていうのは、うわネタですよね?

雅夫 うわネタですね、確かに。

KAN 上(かみ)ネタですね。

雅夫 場所的にも。

KAN あんまり下(しも)にはいかないです。

雅夫 なるほど。さすがKANさん、上手(うわて)ですね。

KAN・雅夫 フフフ。

雅夫 ニンマリしている場合じゃない! トークが進みませんから、話題を変えますよ! 10月10日にKANさんは、セルフカバーアルバムをリリースされます。なんとビックリなのが、アルバムのタイトルです。発表ください。

KAN 『la RiSCOPERTA』(ラ・リスコペルタ)

雅夫 イタリア語なんです。

KAN 今回は弦楽四重奏とのセルフカバー第2弾なんですけれども、弦楽ものはイタリア語というルールが僕の中に勝手にあるんですね。前回は『la RINASCENTE』(ラ・リナシェンテ)でした。これはまぁ、ルネッサンス的な意味ですね。フィレンツェにラ・リナシェンテっていうデパートがありますけどもね。

雅夫 僕はタイアップかなと思ってましたよ。まさかのイタリアの百貨店とのタイアップかなって。フフフ。

KAN ハハハ そんなテイストで今回も単語を探してまして、カバーものですから、再発見という意味合いで、『la RiSCOPERTA』(ラ・リスコペルタ)としました。

雅夫 そして、ツアーのタイトルも発表されておりますから。こちらもKANさん、お願いします。

KAN はい。Concerto col quartetto da Muroia 2018(コンチェルト・コル・クァルテット・ダ・ムローヤ・ドゥエ・ミーラ・ディチョット)です。

雅夫 なんですよね。

KAN こんなにもスルッと理解していただける番組は本当に嬉しいです。

雅夫 ハハハ。今確かに僕はスンナリと「はいはい」ってなりましたけども。

KAN 何のひねりもないコンサートタイトルですよ。Muroia(ムローヤ)っていうのはですね、第一バイオリン、つまりカルテットのリーダーが室屋光一郎さんなんです。だから、室屋カルテットとの2018年のコンサートですね。英語で言うと、Consert with Muroya Quartetでしょ? 嫌味な感じになるじゃないですか。イタリア語の方がかわいいもん。

雅夫 コンチェルト・コル・クァルテット・ダ・ムローヤ・ドゥエ・ミーラ・ディチョット!

KAN そうです。

雅夫 気取ってはないなと。

KAN かわいいと思います。とにかく、室屋光一郎さん率いるカルテットとのコンサートです。

雅夫 こんなメッセージも届いております。KANさんについての理解が少し間違っている方がいらっしゃるので訂正いただきたいんですよ。岡山県にお住まいの「オカマロンの嫁」という方。問題は娘さんなんです。「娘の中では、KANさんが警察官の服でピアノを弾いて歌う人」という定義になっているそうなんですよ。これは正さなくて大丈夫ですか?

KAN 実際に警察官になってステージに立ったことは3度ほどあります。あれね、ちゃんと借りるにはハンコをいっぱい押さないといけないんですよ。だって、ほら、悪用されたらいけないから、イベントの主催者、着る人の所属事務所などなど、色んなところで書類にハンコを押して、それでやっと借りられるんで。かなり早い時期からレンタルをお願いしないといけないんですよ。

雅夫 KANさんはやっぱりステージ衣装にも、そしてもちろん音楽にも、こだわりが強すぎるから。借りるにあたっても、「警察官っぽい」ぐらいじゃダメだってことなんですよね。

KAN そうです。本物の警察官じゃないとダメです。初めて着たのはap bank fesっていうイベントに出させてもらったときだったんですけど、多くの出演者がいるじゃないですか。関係者もバックステージにたくさんいるでしょ? 僕もある程度長い年数やらせてもらってますんで、すごい前にどこかで会った方もいらっしゃるわけですよ。そういうどちらかのスタッフの方がね、「KANちゃん、久しぶり!」って言ってくれるけど、「どうも!」って言いながら、頭の中で「誰だっけ、誰だっけ」って思い出す。そんなことがよくあるじゃないですか。

雅夫 ありますね。

KAN だけど、警察官の格好をしてれば、すべて敬礼だけでOKなんですよ。

雅夫 ハハハ!

KAN 「ごくろうさまです」って敬礼すれば、向こうも「あ、ごくろうさまです」ってなるから。それですべてがクリアできるんですよね。

雅夫 じゃあ、関係者の数が多そうなイベントの時には、警察官の格好が一番無難だってことか。

KAN そうです。ただ、早めに言っとかないと、借りるのにすごい手間がかかります。あと、僕の兄がですね、台湾大好きで、向こうに友達がいて、「僕の弟は日本でミュージシャンをやってる」って話をしたら、その人がなんかKANでインターネットで検索をしたら、たまたまMr. Childrenの桜井さんと一緒にやってる映像を見つけちゃったらしいんですよ。だから、台湾の兄のその友達は、僕のことをMr. Childrenのメンバーだと思ってるそうです。それは「そのままにしといて」って言いましたよ。その時には僕は何を着てたんでしょうね。

雅夫 その時も警察官だったっていう可能性も無きにしも…

KAN (食い気味に)なきにしもアラブ首長国連邦!

雅夫 出た! 世界を股にかける男、KANでございます。

KAN なんか、すみません。

雅夫 しかし、パリにお住まいだったことがあるにも関わらず、なぜこんなにもイタリアに肩入れされてるんでしょう。

KAN 旅行を楽しくするために僕は語学を勉強するっていう感じだったんです。最初は北京語をやりまして、イタリア語は94年に始めました。2週間の短期留学みたいなのを、94年と96年に2回やったんです。30代にやってるから、すごい頭に入ってるんですよね。で、フランスには40歳で住んだんですよ。フランス語は発音が難しいっていうか、イタリア語はローマ字発音でそのまま通じるじゃないですか。

雅夫 確かに、そのまま読めちゃいますから。

KAN 外国語を勉強する時にはまず文法っていう壁があるわけですよ。あと、発音の壁。イタリア語に関しては、日本人にとっては、その壁がものすごく低いですよね。

雅夫 イタリア語で「おいしい」が「ブォーノ」っていうのは、日本人でも誰でも発音できますからね。だけど、フランス語のC’est bon(セ・ボン)とか、読めねえって話ですよ。

KAN そう。フランス語はね、本当に読めないし、発音も難しい。イコール、聞くのも難しいじゃないですか。だから、これから何か外国語を学んでみたいという方には、イタリア語をオススメしますよ。

雅夫 僕以上にイタリア語の伝道師になってますね。

KAN だって、ちょっと勉強して向こうへ行ってみて、「これください」とか言ってみたら、通じますから。

雅夫 それこそ、カタコトでも、向こうの人はめちゃくちゃ喜んでくれるし。

KAN そうですよね。

雅夫 ただ、ちょっとイタリア語を覚えると、身の回りの日本でのイタリア語が気になってきません? ちょいちょいイタリア語が使われてるじゃないですか。車の名前とか、建物の名前とか。この前、FM802でKANさんとばったりお会いした時、とあるお店を僕に教えてくれましたよね。なんてお店でしたっけ?

KAN ポッソ・フマーレ。

雅夫 何屋さんなんですか?

KAN それはですね。ショットバーというか、軽い食べ物もあるバーですね。それで、外のガラスの扉に白い文字で「ポッソ・フマーレ」とあって、ちょっと煙も描いてあるんですよ。イタリア語でfumare(フマーレ)は「タバコを吸う」。posso(ポッソ)は「できますか?」という意味だから、“May I smoke?”みたいなことですよね。

雅夫 「タバコを吸ってもいいですか?」っていう、お店の名前なんですね?

KAN そう。で、一緒にいた菅原くんってのもタバコを吸うんで、「ここタバコ吸えるじゃん」ってことで、入って座って飲み物を頼んで、「すみません、灰皿」って言ったら、「ごめんなさい、うち、禁煙です」。

雅夫 どういうことや!

KAN・雅夫 ハハハ。

KAN だから、Posso fumare?、「タバコを吸えますか?」って店の名前だけど、入ったら… NOなんですよ。あれはちょっとウケましたね。

雅夫 こんな感じで僕らの身の回りにもちょいちょいイタリア語が使われていたりしますから、覚えると楽しめると… って、いかんいかん! また話が脱線しっぱなしだ。KANさんのイタリア語への愛情がわかったところで、10月10日に出るセルフカバーアルバム『la RiSCOPERTA』(ラ・リスコペルタ)ですよ。さっきもおっしゃったように、「再発見」という名前です。弦楽四重奏で、それぞれアレンジをし直したということですね。

KAN そうです。もう大変ですよ。

雅夫 収録曲からは、うちの番組でも、『カレーライス』や『Happy Time Happy Song』をオンエアしました。他にもビートルズの『Back in The U.S.S.R.』が入っていたり。

KAN これはもうチャレンジですね。あのロックンロールを弦4本だけで歌うという。

雅夫 イントロどうなってるんだろうと気になって再生しましたが、楽しかったですよ。

KAN どうやったって4人しかいないじゃないですか。しかも、ピアノとかギターなら複数の音をジャーンと出せますけれども、バイオリンとかビオラっていうのは基本は単音楽器じゃないですか。だから、4人で4声なんですよね。さらに、『Back in The U.S.S.R.』は飛行機のキーンっていう音が入ってるでしょ?

雅夫 そこですよ!

KAN そのキーンをバイオリン2人で鳴らすと、音階を出せるのはビオラとチェロだけになっちゃうんですよ。そういうのが曲の中でも何度もありまして、このアレンジはものすごく時間がかかりました。

雅夫 『la RiSCOPERTA』、再発見ていうのは、またうまいタイトルで、僕たちにとっての再発見もあるじゃないですか。KANさんや今言ったようなビートルズの名曲を、違うお化粧で聴き直したら「こんな良さがあったな」っていう再発見になるという。

KAN そうなってほしいです。

雅夫 なってますよ。一方、KANさんにとっても、アレンジの意味で再発見というか、むしろ弦楽四重奏については新発見もあったんじゃないですか。

KAN そうですね。芸能生活は31年を超えましたけれども、この弦楽四重奏生活で言えば、まだ5・6年なんですよ。キャリアが浅い。CDもやっと2枚目ですし、ツアーもやっとこれから2回目ですから。まだやったことのないことをどんどん試している時期です。

雅夫 その意味で僕が一番ビックリしたのが、今回唯一の描き下ろしの1曲です。『L’addestramento dell'arrangiamento』(ラッデストラメント・デッラッランジャメント)という。これにはまいりました。僕はこのイタリア語の意味がわかるので訳しますと、「編曲・アレンジの訓練」となりますよね。

KAN そうです。

雅夫 「ピアノのための何とか」みたいなのってよくありますけど、これはもう「KANの訓練のための曲」ですよね。

KAN そうなんです。弦楽四重奏とのセルフカバー集ですけれど、1曲ぐらいは新しいものを作りたいじゃないですか。それはやっぱり弦楽四重奏のための曲を作ろうと思って。これは同じメロディーが出てくるんですが、たとえばビオラがそのメロディーを弾く時と、チェロが弾く時と、バイオリンが弾く時では、すべて調を変えて和声も変えているんです。

雅夫 なんとマニアック!

KAN そう。同じメロディーを違う楽器が弾くことで、どれくらい表情が変わるものかとか、そういうことを研究しながら作ったものなので、タイトルは「編曲の訓練」。

雅夫 『L’addestramento dell'arrangiamento』(ラッデストラメント・デッラッランジャメント)

KAN こういう雰囲気の弦楽曲ですから、「落ち葉のエチュード」とかそういうのにしときゃいいんですけど、やっぱりちゃんと自分がこうやって作ったっていうタイトルにしたかったんです。

雅夫 弦楽四重奏歴で言えば、まだまだキャリアが浅いから、可能性を追求するためにも訓練中なんですよと。こうした新曲があって、2曲目には『カレーライス』を入れてアルバムが続き、最後は『今年もこうして2人でクリスマスを祝う』で締める。秋に出る1枚ですから、これからじっくり聴いていただいてクリスマスを迎えるまで楽しんでいただこうという趣向かなと思いました。で、今後の予定なんですが、ツアーですよ。KANさん、もう一度タイトルを!

KAN Concerto col quartetto da Muroia 2018(コンチェルト・コル・クァルテット・ダ・ムローヤ・ドゥエ・ミーラ・ディチョット)

雅夫 フフフ そのツアーが、スタートします。KANさんご自身の編曲でその弦楽四重奏と共にお送りする、「お上品で音楽的な」コンサートツアーです。さっきうかがったんですけど、こういうコンサートでは注意事項なんかをお客さんにお伝えする影アナっていうのがありますよね。

KAN 開演前と終演後にね。

雅夫 それを今回は何やらイタリア語でも入れるとか。

KAN そうです。やっぱり弦楽ものはイタリア語なんでね。ま、多くのお客様は日本の方だと思うので、日本語ももちろん入れますけれども、イタリア語でもアナウンスをマチャ〜オにお願いしたい。

雅夫 僕でいいんですか? ありがとうございます。ということで、今回のツアーでは、全編イタリア語のアナウンスも僕の声で入ることになります。

KAN それを聴きに来てくださいよ、皆さん。早め早めにお越しいただいて。まず、開演前に流れますからね。あと、終わった後もちょっと残っていただかないと。お願いします。

雅夫 そして、11月14日にはライブDVD『恋するチンクワンタチンクエ』がリリースされます。昨年Zepp東京で行われた「パワフルでグッタリな」エンターテイメントショウをほぼ全曲収録いたします。

KAN 僕は94年、32歳の時にイタリア語を勉強して、初期段階で数字を覚えるじゃないですか。チンクワンタチンクエ、55。すごい素敵な響きじゃないですか。何度も言いましたよ。チンクワンタチンクエ。これを55歳になった時に、もう迷わずツアータイトルにしました。「恋するチンクワンタチンクエ」。ただ、この前、9月24日にcompleanno(コンプレアンノ)、誕生日を迎えてチンクワンタセイになっちゃった。

雅夫 56歳になられたと。

KAN 23年も待ったチンクワンタチンクエが終わっちゃったんですよ。

雅夫 1年しかないですからね。

KAN 次はね、オッタンタチンクエ。

雅夫 ハハハ!

KAN オッタンタチンクエは29年後ですけれども。

雅夫 はい、85歳。

KAN まあ、死んでますね。

雅夫 いやいやいや!

KAN 絶対死んでると思う。

雅夫 オッタンタチンクエの声もラジオで聴かせていただきたいもんですよ。

KAN コンサートツアー「瀕死のオッタンタチンクエ」。

雅夫 ハハハ! 85歳でのツアータイトルも決定いたしました。

KAN 生きてたら、ですけどね。まあ、でもね、正直、死んでる自信がありますね。

雅夫 何をおっしゃるんですか! 大丈夫ですよ。その頃には弦楽四重奏の方もベテランの域に入ってると思いますけどね。

KAN かもしれないです。

雅夫 ぜひ、この秋のツアーにもお出かけいただきたいと思いますし、セルフカバーアルバム『la RiSCOPERTA』(ラ・リスコペルタ)もお楽しみください。今日はKANさんをお迎えしました。グラッツィエ、ありがとうございました。

KAN グラッツィエ。

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こちらのコンサートツアーは、10月27日の仙台からスタートして、全国を巡って11公演。1月5日の東京で幕を下ろす。僕のアナウンスも含めて楽しんでいただきたい。ちなみに、このバナーでKANさんはバイオリンを構えてらっしゃるけれど、たぶん弾かないと思いますよ。念のため。日程について詳しくは、このバナーから公式サイトをご覧ください。

KANさんは実は僕のいるFM802とゆかりが大変深く、開局した1989年から98年まで、「MUSIC GUMBO」という番組でDJをされていた。そう、僕にとってはラジオの大先輩。この喋りの妙味は、現在ではFM802の姉妹局FM COCOLOでのレギュラー番組「KANと要のWabi-Sabiナイト」で楽しむことができるので、ぜひお聴きいただきたい。

vol.15に続く

Text=野村雅夫



野村雅夫
野村雅夫
ラジオDJ/翻訳家。1978年、イタリア生まれ、京都在住。大人のためのミュージック・ステーションとして人気を博すFM COCOLOで、モーニングショーCIAO 765(mon-thurs. 6:00-11:00)を担当するほか、イタリア文化を紹介する京都ドーナッツクラブの代表を務め、映画や小説の翻訳を行う。訳書や映画評、エッセイなど多数。
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