スラックスのような美シルエットと、デニムのような無骨さを持つ大人パンツ【MB厳選】

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バレンシアガの新作デニムは「デニム」じゃない!?

さてこれが画像で伝わるのかどうか......。

ダッドスニーカーで一斉を風靡したバレンシアガの2020-21秋冬新作のデニムパンツがこちら。あまりに気に入ってインディゴカラーとブラックカラーの両色を買ってしまいました。

おそらく写真だけでは難しいと思いますが......、このアイテムのどこかがおかしいのですが、お気づきでしょうか?

実はこれデニムじゃないんです。レーヨン(正確にはビスコース)素材を使ったパンツでデニムはなんと「プリント」で出来ています。そう、色落ちの風合いやデニムの凹凸もこれら全てプリントなんです。ステッチとリベットだけは本物ですが、あとは全てデニムのプリントを入れただけ。でも遠目から見ても、いや近くで見てもほとんど分からないくらいリアルな風合いになっています。

いわゆる「転写プリント」ですが、実はこれバレンシアガが最初にやったことではありません。古くはジャン=ポール・ゴルチエが、マルタンマルジェラが打ち出して普及させたもの。フランスでは「トロンプルイユ(だまし絵)」なんて呼ばれています。

その後、日本ではミハラヤスヒロが転写のアイテムを作ったり、1990〜2000年代にはちょっとしたブームにもなりました。その後、時代が周り、2020年代である現代でもバレンシアガが新しいアイテムとして打ち出しているわけです。ファッショントレンドは巡りますね。

この転写デニム、もちろんただの遊びアイテムではなく着用した見た目も素晴らしい。このパンツに足を通してみるとツルッとしたスラックスのような風合いなのですね。本来デニムはゴツゴツとしていてシワがつきやすく、ラフな印象を与えるものですが......。このパンツはスラックスの素材感に近いのでシワがつきにくく、綺麗なストレートシルエットで足長に見える。

スラックスのように美しいシルエットで、デニムのようにラフで男性的な見た目になる、というハイブリッドなアイテムというわけ。

履いてると実際「そのデニム、シルエットめちゃくちゃいいね!」と褒められることも多いです。また、よく観察してくれる人だと「......ん? なんだこれ!?」と話のネタになってくれるのも嬉しい(笑)。

ただしリアルに見せる転写は技術が必要で、安く作ることは難しい。こちらも12万円ほどするそれなりに高いものですが、唯一無二な見た目とシルエットで楽しめるので大満足しています。

スラックス風の美しいシルエットになるので「Tシャツ&ジーンズ」といった組み合わせでも「なんかめちゃくちゃ綺麗!!」と驚かれます。一見普通のパンツなんだけど、全然普通じゃない、このひねり方が大人で良いです。バキバキに派手なデザインや装飾モノだと子供っぽくも見えるし、TPOを選びますが、これなら日常的に使えちゃう。

ユニクロやGUなど、安い量販ブランドの質が上がって「ハイブランドって買う理由あるの?」なんて思う人もいるでしょうが、やはりこういうひねりのあるアイテムはユニクロには絶対出せない。ちょっとおすすめですよ。是非実物を見てみてください。

MB
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ファッションバイヤー/ファッションアドバイザー/ファッションブロガー/作家。誰もが理解できる「オシャレの教科書」KnowerMagを運営。ブログ「最も早くオシャレになる方法KnowerMag」を運営。発行する有料メルマガは個人配信者としては日本一の規模を誇る(配信メディアまぐまぐにて)。書籍『最速でおしゃれに見せる方法』、漫画『服を着るならこんなふうに』など多数。関連書籍累計100万部突破。
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