男なら、自分がなれる最高の男になれ 見栄を着る!


等身大、という言葉が世に蔓延る。しかし、待たれよ。その言葉の裏には、己の限界はココまで、とする自己肯定の甘い構造が見え隠れはしないか?

あらためて本物の男とは何か、とゲーテは考えてみた。すると歌舞伎に由来する「見得を切る」という言葉が思い浮かんだ。おおげさな言葉や態度で他人に自信のほどを示すという意味の、この言葉からは、男としてこの世に生を受けた以上、歌舞伎役者のごとく時に大見得を切る大切さと心意気を感じ取れる。そこには江戸に花開いた粋でいなせな精神が宿っているのだ。かつては見栄を張り背伸びをして手に入れたモノを長きにわたり使い倒すことで、そのモノは己の皮膚に、そしてついには己を語るモノとなることを我々は経験上知っている。

男はおおいに見栄を着てこそ、説得力のある大人になれる、そう思うのだ。