賀来宗明のストレッチ論 あの人はどうしてそんなに若いのか?

 常に最高のコンディションを保ち、自らの人生、家族、仕事、そして社会に対して責任あるパフォーマンスを発揮するには、専門家のサポートによるマンツーマンストレッチが必要なのだ!

名だたるビジネスマンたちがこぞって通うマンツーマンストレッチ

できる男はストレッチで身体を自己管理する

「いつもは『医者なんて嫌い』と強がっていても、本当にできる一流の男は、くしゃみひとつで僕の所へ飛んできますよ」
 そう笑うのは、フェニックス メディカル クリニックの賀来宗明院長。多くの政治家や財界の大物が、ホームドクターならぬ“パーソナルドクター”として絶大な信頼を寄せる名医だ。
 でも、なぜくしゃみひとつで?
「できる男は立ち止まらないから、病気している暇がありません。常にベストの体調で自分の人生、家族、仕事、そして社会に責任を持つために自己管理を徹底させているからです」
 そんな賀来先生が40歳以上のゲーテ世代の自己管理のツールとして、特に推奨しているのがストレッチである。

「現代人は筋肉が硬くなり、デスクワークなどで前屈みの姿勢を長く続けると悪い姿勢がクセになります。両肩が閉じて背中が丸まり、骨盤が不安定になってズレてしまい腰痛などの引き金になるのです。筋肉や関節が硬くなって姿勢が乱れると、血液の流れが悪くなり、神経圧迫も起きます。ストレッチは硬くなった筋肉と関節の柔軟性を回復させ、可動域を広げて血管や神経を開放します。ストレッチの源流のひとつはヨガですが、ヨガと同じく心身を整える効果が高いのです」
 ストレッチとは、ひとりでポーズを保って静かに筋肉を伸ばすものをイメージしがちだが、賀来先生が薦めるのは、専門家のサポートで行うマンツーマンストレッチである。

アンチエイジングにもストレッチは威力抜群

「安易に自己流で行いがちですが、自己流では充分な効果はでません。身体の構造をきちんと理解して、どの関節がどのくらい動くのかを理解していないと、伸ばしすぎて筋肉周辺の靭帯や腱を傷める場合もあります。それにマンツーマンだと自力では伸ばせない範囲まで、無理なく吐く息のタイミングで効果的に伸ばせるので、ストレッチ効果が120%に引きだせます」
 そう語る賀来先生自身もマンツーマンストレッチの実践者。
「僕は診察で座っている時間が長いし、昼は医者、夜は芸者というくらい酒宴も多い時期もありました(笑)。さらに運動不足で全身カチカチでした。でも、マンツーマンストレッチを定期的に続けたらふっと“抜ける”感覚があり、パンパンに張った肩甲骨周辺の筋肉が柔らかくなって首と肩がぐるぐる回せるようになりました。身体が軽くなったら仕事に挑む新たな力も湧いたのです」
 そしてストレッチはアンチエイジングにも欠かせない。
「40歳を過ぎると老化が本格的に始まります。風邪などの病気と違い、老化は日々、現在進行形ですからアンチエイジングにはずっと続けられるものが最適。身体を鍛えるのもいいですが、いきなりハードにやろうとするとマイナス面も多いし、負荷が強すぎると長く続けることは難しいもの。ストレッチなら身体へのインパクトが少なく、専門家に教われば自宅でも、セルフで手軽に取り組める動作もアドバイスしてくれます。ストレッチこそが、最小の努力で最大の効果が得られる、アンチエイジングの頼れる武器なのです」

パーソナルストレッチが人生を変える3つの理由

自己流には限界がある
自分の体調を常に管理してくれるパーソナルトレーナーがつけば、日々変わりうる身体の微調整が可能で、より可動域も広がる。

身体の老化は病気ではない
老化による不調が劇的によくなることはまずない。西洋医学だけではなく、東洋医学も有効である。

病気している暇がない人の最終兵器
無理なく血流がよくなり、圧迫された神経も解放され、姿勢もよくなる。ゆえに、体調・働く意欲ともにアップする。


賀来宗明さん Muneaki Kaku
医師
1978年ハーバード大学、79年オックスフォード大学に留学後、83年東邦大学医学部卒業。84年より東京大学医学部附属病院産婦人科勤務、90年東京大学文部教官などを経て、99年フェニックス メディカル クリニック院長就任。日本産婦人科学会専門医、日本病院会人間ドック認定指定医、帝京大学医学部非常勤講師、実践大学民生学院教授を歴任する。東京大学医学博士学位取得。


Text=山村光春、森本裕美、井上健二、山内宏泰 Photograph=吉場正和、太田隆生、高橋 葉
*本記事の内容は13年4月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい